これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
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今回も「TikTok買収に関して」というテーマでお届けします。
<本記事を要約すると…>
●アメリカでのTikTokユーザーは1億人。3人に1人がTikTokをダウンロードしている!
●TikTokが他のソーシャルメディアよりすごいのは、メアリーが言っていたみたいに、誰かをフォローしなくても、アルゴリズムで本当に自分が見たいもの全部並べて見せてくれるところ。そしてこのアルゴリズムをアメリカが欲しがっていると指摘されている。
●この「欲しい情報、心地よい情報」だけが手元に入ってくるようになるシステムが、社会の分断に拍車をかけていると言われている。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet 。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
キサラ:Hi I’m Kisala
ケンジュ:Hey I’m Kenju
テツ:Hi I’m Tetsu
ミクア:Hi I’m Mikua
メアリー:Hi I’m Mary
ヒカル:Hi I’m Hikaru and welcome to NY Future Lab 2020.
綿谷エリナ:
今夜もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代とZ世代評論家シェリーめぐみさんと電話が繋がっています。シェリーさん!
シェリー: エリーさん! こんばんは~!
綿谷エリナ:こんばんは~!いかがお過ごしでしょうか?
シェリー:
NYはね、週末から急に涼しいというか寒くなってですね、朝の気温が10℃を割っていたんですよ!
綿谷エリナ:
えー!?そんなに!?一気に秋ですね!
シェリー:
ところがですね、今日は今24℃くらいまで気温が上がってきてね(笑)もう乱高下ですね。
綿谷エリナ:
えー!大丈夫ですか?大変!
シェリー:
そんな中ですが、アメリカ全体ではコロナによる死者が20万人を超えてしまったんですよ。
綿谷エリナ:
はい、見ました…。
シェリー:ね。で、感染カーブもここにきて全体的に上昇傾向。いや~な感じなんですが、NY Future Labは今週もNYから元気にお届けしますよ!
さて、NYから5人のZ世代、キサラ、ミクア、メアリー、ケンジュ、ヒカルに、ミレニアル世代がのテツ、全部で6人でお届けします。
綿谷エリナ:
はい!
シェリー:
さあ今日の話題は、日本でも気になっている人いるでしょう。TikTokの買収問題。
世界でユーザー7億人いるらしいんです。そしてアメリカだけで1億人のユーザーがいるんです!
綿谷エリナ:
そんなにいるんだ!?
シェリー:
ていうかアメリカって人口3億3千万人ですから…
綿谷エリナ:
3人に1人!?
シェリー:
そんなにいたのか!?って驚いたんですけど(笑)
でも急に増えたんだと思います。このコロナも影響して…
綿谷エリナ:
ああ、ちょっと始めてみようかな~!って言ってね?
シェリー:
そうですね、みんなでダンスしたり、家族でやってみようかなって人もいたりして。FaceBookはもっと、2億人くらいユーザーいると思うんですけど、それでもかなり増えてきたと。
そしてこのTikTokがアメリカ人の情報を中国政府に流している疑いがあるとし、トランプ政権はアメリカの企業が買収しなければ使用を禁止すると発表しました。現在オーラクルとウォルマートの2社が共同で交渉を進めています。
で、この交渉にトランプ政権は好意的だと、伝えられています。アプリのダウンロード禁止の期限、本来ならば9月20日だったのが、9月27日に1週間延長。ただしシャットダウンの期限はこれまで同様11月12日としています。
綿谷エリナ:
そうなんですね。
シェリー:
さてラボの若者たちはTikTok使っているのか?
綿谷エリナ:
ああ、気になる!
シェリー:
6人のうち4人が使っているまたは使ったことがあるという答えだったんですが、ではどんな風に使っているのか聞いて見ましょう。まずミクアから。
ミクア:私はそんなにポストしないけれど、普通は他の人のビデオとか見てる。一番好きなのはクッキングビデオとか…
キサラ:I stopped using it just because I don’t know what exactly to post. I want to post my dancing video and more exciting thing. But it’s a nice place to express your creativity.
シェリー:キサラは今は何をポストしたらいいかわからなくなって一時的にやめているけれど、また新しく自分のダンスビデオやもっとエキサイティングなものをポストするかもしれないのね。確かに自分を表現するためにはナイスな場所だよね。メアリーは?
メアリー:自分のビデオをポストしませんけど、絵を描くTips…
シェリー:そうかそうか。メアリーも絵を描くから、やり方を教えてくれるビデオが好きなんだ。
メアリー:そうそう。それとコメディー。
シェリー:例えば誰かフォローしている人はいるの?
メアリー:あまりいない、友達以外に。なぜならFor youページがそういう面白いビデオをお勧めしてくれるから。I never have to follow anybody. So I just get anything I want anyway.
シェリー:そう、TikTokのFor youのページは、自分が見たいと思うようなビデオをどんどんお勧めしてくれるから、誰かをフォローしたり自分で探す必要がないんだよね。ケンジュは?
ケンジュ:Deleteした。
シェリー:アプリ消しちゃったの、なんで?
ケンジュ:Cause I heard China takes our information so I deleted it.
シェリー:中国が情報を取っていると言われているもんね。
ケンジュ:だけどそれだけじゃなくて、Tiktok app takes so much space on the phone and Tiktok app is glitching the phone and overheating it too.
綿谷エリナ:
うん!それは言えてる!
シェリー:
やっぱそうですか?(笑)
綿谷エリナ:
最新式のスマホならそんなこと無いんだろうけど、私のものは少し世代が前のものだから、技術が追い付いてない感じがします。動画とかカメラとかに。
シェリー:
やっぱりそっか。だからスペースを一杯とっちゃったり、あと熱を持っちゃったりってのもよく言われることですよね。
綿谷エリナ:
そう。
シェリー:
そうなんですね。
でね、TikTokが他のソーシャルメディアよりすごいのは、メアリーが言っていたみたいに、誰かをフォローしなくても、アルゴリズムで本当に自分が見たいもの全部並べて見せてくれるところ、っていう風に言われていますが、やっぱりエリーさんも同感?
綿谷エリナ:
うーん、やっぱりアルゴリズムがYouTubeと違うってところはあるとおもいます。TikTokの方が人気があるか無いかは関係なしに、見たいものが見られるようになっている気がします。
シェリー:
ね!自分が好きなものは全部見せてくれるっていう良さもあるけど、逆に、自分が何が好きなのかという情報を、全部盗まれていたら?と思うと、それは怖いと感じるかも、ってことですよね。
綿谷エリナ:
たしかに。
シェリー:
ではもし本当にTikTokが禁止になったらどうなると思うか?聞いてみました。
ケンジュ:TikTok、Banしたら全然平気だと思うよ。
シェリー:誰も問題ない。
ケンジュ:問題ないと思うよ。高校生がみんな悲しいかもしれないけど(笑)
テツ:I don’t know TikTok is huge.
シェリー:そうだよねユーザーが多いからやはり影響があるんじゃないの?
ヒカル:TikTokerとかが騒ぎ出すんじゃないですか?
キサラ:TikTok is huge.
ヒカル:お金をそれで儲けている人もいるんでしょ?
テツ:Yeah definitely.
ケンジュ:Instagram just introduced the Instagram reels, which is like TikTok .なんかすごい短いビデオ。
ヒカル:Youtube is doing the same thing as well like youtube shorter something. They are trying to copy the same thing.
シェリー:ああインスタもユーチューブもTikTokと似たようなサービスを始めてるのね。真似してやったってことだよね。
テツ:What works well with TikTok and I think Mary kind of touched on it their algorithm is so good.
シェリー:そうね、メアリーが言ってたみたいに、もう自分で探す必要がないんだよね。アルゴリズムで私が見たいものを全部用意してくれるから。
テツ:The algorithm is like the secret source of social media platforms. The ability to feeds you constantly information that engage you to keep you coming back.
シェリー:このアルゴリズムこそTiktokの最大のシークレットっていうことだよね。これがあるからユーザーを逃さないってことだよ。
テツ:I think that really what the US is trying to steal from Tiktok with this deal is algorithm.
シェリー:
テツが言ってたのはね、TikTokのアルゴリズムが他のアメリカのソーシャルメディアのより優れているから、だからアメリカがTikTok買収することで一番盗みたがっている、っていうか手に入れたがっているのは、このTikTokのアルゴリズムだと。結構そういう風に思っている人もいるんですよ。
だけどこのアルゴリズム自体を懐疑的に見ている人も結構いて、っていうのはこれを利用して人間の心理や行動をコントロールできるっていう一面もあるんですよ。
綿谷エリナ:
そうですよね、見方によってはそうかもしれないですよね。
シェリー:
例えば2016年の大統領選ではトランプ陣営がFacebookのアルゴリズムを使って、フェイクニュースをばらまいたことはもう定説になっているんです。
綿谷エリナ:
あー、そうですよね。
シェリー:
このアルゴリズムによって自分が読みたいニュース、心地よい情報だけが届くから、それがアメリカの分断を促進しているとも考えられているんです。
綿谷エリナ:
はい。
シェリー:
つまりトランプ支持者には、トランプ大統領をほめる内容しか入ってこないし、そうじゃない人にはトランプを批判する内容ばかり来る。そうやって分断が促進されていると言われて批判されている、と。
綿谷エリナ:
うーん・・・
シェリー:
で、実際のところどうなっていくのか、選挙のこととかもありますけど、アメリカの若者の間ではかなり関心が高いアルゴリズムの問題、また話し合ってみたいと思います。
綿谷エリナ:
そうですね。今日もリスナーさんから「音楽の流行も"TikTok発"っていうのもあるから、そういったことにも影響があるかもしれないという話もありました。そんな面からも是非NYの若者の話を聞いてみたいです。
シェリー:
そうですね!是非また聞いてみたいと思います。
綿谷エリナ:
シェリーさん、、今日もありがとうございました!
シェリー:
ありがとうございました!
綿谷エリナ:
そしてNY Future Lab、新しいJFNアプリAuDee そしてSpotifyでもぜひチェックしてみてくださいね。次回もお楽しみに。