2020年8月15日

西村由紀江のSmile Wind




東北の被災地に、ピアノとピアノの音を届ける活動「スマイルピアノ500」。

東日本大震災で失われたピアノの数は、およそ500台だと言われています。
「失われたピアノとピアノの音を届けたい」という気持ちから始めたのが、
「スマイルピアノ500」という活動です。

みなさんのご協力により、
グランドピアノ:8台、
アップライトピアノ:48台、
電子ピアノ:6台、
合計42台のピアノを届けることができました。

「スマイルピアノ500」の活動をスタートさせたのは、2011年4月。

震災直後にテレビのニュースを観ていたら、
「いま何が欲しいですか」と尋ねられた陸前高田市の女の子が
「ピアノが欲しい」と答えていました。

その「ピアノが欲しい」というコメントに、すごい衝撃を受けて、
この子にピアノを届けたいと思ったんですが、
どうしたらいいのかわかりませんでした。

そんな時、すでに被災地で活動をしていた、調律師の名取孝浩さんから、
「僕がメンテナンスや調律をして、西村さんがピアノを弾く
というプレゼントはできないかな」と声を掛けて頂き、
一緒に活動を始めました。

2011年6月に、ピアノの音を届けるために、
福島県南相馬市の小学校へ向かいました。

当時の南相馬市は、3分の2が「避難地域」と「緊急時避難準備区域」に
指定されていて、遠回りをして向かったのを覚えています。

学校に近づくと、建設中の仮設住宅がたくさん見えてきて、
学校に到着すると、元気な先生の笑顔に迎えられました。

4つの小学校と1つの中学校が同じ校舎で生活していて、
廊下には、生徒さんが書いた絵や、全国各地から届いた励ましの手紙などが、
たくさん張られていました。

体育館が使用できなかったので、
学校に隣接する市営の体育館に移動してコンサートを行ったんです。

ピアノを囲むように生徒さんに座ってもらい、
オリジナル曲の他に、クラシックやジブリの曲を演奏。
ピアノを使った「リズム遊び」では、 みんな楽しそうに笑ってくれました。

初めてピアノをお届けしたのは、2011年9月。

被災地を訪れた際に知り合った、ピアノ教室の先生のご紹介していただいた、
岩手県山田町のお宅でした。

待ち受けていたお母さんの誘導で、居間の窓際に電子ピアノを設置。
震災の中から生まれた曲「微笑みの鐘」を、
弾き初めで演奏させてもらいました。

1台目のピアノをお届けしてから10年という年月が過ぎました。

ピアノをお届けは、まだまだ続けていきますので、
震災でピアノを失ってしまった方からのご連絡を、お待ちしています。

もし、知り合いでピアノを探している方がいたら、
「スマイルピアノ500」のことを、教えてあげてください。

そして、この番組、または、西村由紀江のホームページまで、
ご連絡を下さい。



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番組では、あなたからのメッセージをお待ちしています。

メールの方は、番組ホームページから!
ハガキの方は、今お聞きの放送局『西村由紀江のSMILE WIND』 まで。


「家族や仲間の話」、「嬉しかったこと」「失敗をしちゃったこと」など、
どんな出来事でも構いません。
「あなたの身近にあるエピソード」を教えてください。
ピアノの生演奏と共にご紹介をさせていただきます。
あなたの聞きたい曲もリクエストして下さい。
エピソードと一緒にご紹介します。

被災地にピアノを届ける活動「スマイルピアノ500」では、
震災でピアノを失った方からのご連絡をお待ちしています。
番組、または、私、西村由紀江のホームページまでご連絡ください。

お待ちしています!
http://www.nishimura-yukie.com

あなたにとって、笑顔の風が吹く1週間でありますように……。