#58『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

今月のテーマ:「イマジネーション膨らむイージーリスニングの世界」 (第1回:定番のイージー・リスニング・チューン) パーソナリティ:濱田 高志(音楽ライター、アンソロジスト)

<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>

― 今月は、「イマジネーション膨らむイージーリスニングの世界」と題して、インストゥルメンタルを中心とした、イージーリスニング音楽の世界を紐解いていきます。今回は、定番のイージー・リスニング・チューンを中心にお届けします。

M1「ラブワールド-愛の世界-」/ Jean-Michel Caradec
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

作詞は山上路夫、作曲はいずみたくという、由紀さおり『夜明けのスキャット』の名コンビによる楽曲。1976年~1993年まで、TOKYO FM他系列局で放送していたラジオ番組『ワールド・オブ・エレガンス』のテーマ曲にもなっていました。

― イージーリスニングは、もともと「軽音楽」や「ムード音楽」と言われていました。1945年12月新譜として紹介された、アンドレ・コステラネッツ管弦楽団『ビギン・ザ・ビギン』が、戦後日本に初めて紹介されたムード音楽のレコードと言われています。
 それから、60年代後半~70年代頭にかけて、世界的に、ムード音楽・イージーリスニングのブームが巻き起こり、日本では1961年11月にポール・モーリアが初来日、翌年11月には、イージーリスニング界の大本命フランク・プゥルセルが来日し、イージーリスニングが盛り上がっていきます。
 その後少し下火になりますが、90年代に入ってからは、「エレベーターミュージック」や「ラウンジミュージック」といった観点から、新たなスポットが当てられ、以降2000年代も、イージーリスニングのレコードがリリースされ続けています。

― ではここで、代表的な、イージーリスニングの楽曲をお届けしましょう。

M2「Love Is Blue(恋はみずいろ)」/ Paul Mauriat
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。


M3「Charmaine(シャルメーヌ)」/ The Mantovani Orchestra
 
―続いては、特に日本でヒットした楽曲をお届けしましょう。

M4「オリーブの首飾り」/ ニュー・ポール・モーリア・グランド・オーケストラ
 もともとはポール・モーリアが演奏してた楽曲ですが、こちらは、彼が亡き後、ニュー・ポール・モーリア・グランド・オーケストラによって最近新録されたものです。

M5 「引き潮」/ レオン・ポップス
 「レオン・ポップス」というのは、キングレコードのスタジオで録音した架空の楽団で、特定のメンバーがいるわけではありません。

― 特に70年代には、レオン・ポップスのような、日本人の琴線に触れるような、国産のイージーリスニングがたくさん作られました。

M6「ストリート・サンバ」/ 渡辺貞夫
 渡辺貞夫が、歌手の泉田エミイのために書いた『ストリート・サンバ』のインストゥルメンタルバージョン。

M7 「愛を求めて」/ 沖浩一トリオ
 バート・バカラックの楽曲で、演奏者の沖浩一は、日本のオルガンとエレクトーン奏者の第一人者です。そして、東京スカパラダイスオーケストラのキーボーディスト沖祐市の父でもあります。