#51『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

是非これを見ながら聴いてください!


今月のテーマ:「不滅のベートーヴェン 祝生誕250年」(第3回:ベートーヴェンと交響曲)
パーソナリティ:粗品(芸人)

<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>


― 今月は、「不滅のベートーヴェン 祝生誕250年」と題して、生誕250年を迎えるクラシック界の帝王ベートーヴェンの音楽と彼の生涯に迫ります。今回のテーマは「ベートーヴェンと交響曲」です。ベートーヴェンは、9つの作品を残していますが、今回は「第5番」にスポットを当てます。

― 「交響曲第5番・運命」は、クラシック音楽の中でも、最も有名な曲の1つです。ベートーヴェンの交響曲の中でも最も緻密に設計された作品であり、その主題展開の技法や「暗から明へ」というドラマティックな楽曲構成は後世の作曲家に模範とされました。
日本では『運命』または『運命交響曲』という名前で知られていますが、これは通称であってベートーヴェンが付けた名前ではありません。また、史上初めて交響曲にピッコロ、コントラファゴット、トロンボーンを導入し、当時の管弦楽では「珍しい楽器」だったこれらの楽器がやがて管弦楽の定席を占めるようになり、後の管弦楽法に与えた影響ははかり知れません。
ちなみに、第1楽章冒頭の「ダダダダーン」のリズムが、モールス符号ではVに当たることから、第二次世界大戦中、BBCではこれを victory の頭文字として放送開始時にこの曲を放送していました。また、1977年にNASAが打ち上げたボイジャー1号とボイジャー2号には、宇宙人へのプレゼントとして銅製のレコードが積み込まれていますが、この曲の第1楽章も収録されています。

― そして、第一楽章は、ポップス系音楽にもカバーされており、ウォルター・マーフィー、寺内タケシ、ブライアン・セッツァー・オーストラ、その他、ジャズの演奏でも聞くことができます。

M1. 「運命'76(A 5th Of Beethoven)」 / ウォルター・マーフィー&ビッグ・アップル・バンド
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 1976年に一世を風靡したインスト・ディスコ・ソング、全米ナンバー1に輝いたウォルター・マーフィー&ビッグ・アップル・バンドによるカバーで、マーフィーの「クラシックを近代的なリズムに乗せて再構築してみたい」という念願が叶った曲です。

― それではここで、「第1楽章」の冒頭「ジャジャジャジャ~ン」の部分が、指揮者によって、どう違うのか聴き比べてみましょう。

M2. 交響曲第5番「運命」~「第1楽章」 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
指揮:ウィルヘルム・フルトベングラー

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M3. 交響曲第5番「運命」~「第1楽章」 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
指揮:ジョヴァンニ・アントニーニ

<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。


― 最後は、ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団1982年の録音の演奏で、「第4楽章」を聴いていただきます。

M4. 交響曲第5番「運命」~「第4楽章」 / ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。


― 最後に、ベートーヴェンが残した名言を一つ紹介します。

「今、運命が私を掴む。やるならやってみよ運命よ。我々は自らを支配していない。始めから決定されてあることは、そうなる他はない。さあ、そうなるがよい。そして、私にできることは何か?運命以上の者になることだ。」