今月のテーマ:「彩りを添える効果音の魅力」(第2回:映像をよりパワフルに…サウンドトラックの世界)
パーソナリティ:鈴木裕介(ラジオ・パーソナリティ、効果音コレクター)
<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>
― 今月は、「彩りを添える効果音の魅力」と題して、音楽に添えられた効果音や、日常のいろいろな空間から聴こえてくる音の世界を紐解いていきます。今回は、映像をよりパワフルにする、「サウンドトラックの世界」です。
そもそも効果音は、舞台や映画において、演出に使われていたものです。特に映画には、全編にわたって効果音が使われてるといっても過言ではありません。
映画はもともと無声映画で、予算がある場合にのみ、オーケストラの伴奏がついていて、それが映画のサウンドトラックの始まりです。
― まずは、「楽曲そのものが効果音」といえる楽曲をいくつか紹介します。
1「Overture」Miklós Rózsa
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。
ルー・ウォーレスによる小説を映画化した、1959年の作品『ベン・ハー』のサウンドトラックから。
曲の一部分が効果音として使用されたり、1曲まるまる、イメージBGMとして使われたりもします。
2「Show Me Your Firetruck」Hans Zimmer
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映画『バックドラフト』のサウンドトラックから。日本では、テレビ番組『料理の鉄人』のテーマ曲としても知られています。ハンス・ジマーは、サウンドトラックの魔術師とも言われ、『ライオン・キング』や『レインマン』、『パール・ハーバー』等、たくさんのヒット曲を手掛けています。
3「Fanfare and Prologue」John Williams
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。
ジョン・ウィリアムズによる『スター・ウォーズ』のテーマ曲です。ジョン・ウィリアムズは、『E.T.』、『ジュラシック・パーク』、『ハリー・ポッター』シリーズ等、多くの名曲を手掛けています。
― 続いては、サウンドトラックの中で、台詞が入った楽曲をいくつか紹介します。
4「Hocus Pocus(Baby Driver Mix)」Focus
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。
2017年公開、エドガー・ライト監督のカーアクションムービー『ベイビー・ドライバー』のサウンドトラックから、台詞入りのバージョンです。劇中では、車のドアを閉める音や、ギアを入れる音など、たくさんの車の効果音を聴くことができます。
5「Audition (The Fools Who Dream)」Emma Stone
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ミュージカル映画『ラ・ラ・ランド』のサウンドトラックから、ミアの語りから始まる楽曲。「私の叔母はかつてパリ住んでいた」という台詞から、作品をご覧になった方は、あのシーンを思い出すのではないでしょうか?
― 邦画のサウンドトラックにも、効果音が使われた楽曲があります。
6「ルパン三世主題歌Ⅰ」チャーリー・コーセイ
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『ルパン三世』のサウンドトラックから。拳銃の効果音を最初に入れることでスケール感が増しています。
7「Theme from Antarctica」Vangelis
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。
南極観測隊の苦悩とそり犬たち悲劇を描いたヒット映画『南極物語』のメインテーマ。演奏するヴァンゲリスは、ギリシャの音楽家で、映画『炎のランナー』でアカデミー賞を受賞しています。
この楽曲は琴をイメージして作られ、「ド・シ・ソ・ラ」や「ファ・ミ・ド・レ」のような4音をメインに使いながら、氷の世界を見事に表現しています。