これからの時代の主役となる「Z世代(10代~22歳)」と「ミレニアル世代(23歳~38歳)」にフォーカス。アメリカの若者たちが普段何を考え、何に影響を受け、どうした性質や特徴があるのか、さらにグローバルビジネスや海外進出企業も知りたいこれからの消費動向について、ミレニアル・Z世代評論家のシェリーめぐみが座談会形式で彼ら、彼女らの本音を引き出していく。
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今月のテーマは《恋愛》
今週はZ&ミレニアル世代に
【Z&ミレニアル世代の恋愛観】
について聞いてみました!
<本記事を要約すると…>
●NYのZ世代は「ガールフレンド・ボーイフレンドに時間を使うより、自分のやるべきことをしっかりやりたい」という考えの人が多い。
●その背景には、「付き合うならしっかり付き合いたい」という考えがある。
●それが逆に“Hook Upカルチャー”を生んだ。Z世代には「長く付き合うつもりのない気軽な出会い・セックス」に抵抗がなく、自然だという感覚もある。
●「晩婚化の流れ」「金銭的な余裕のなさ」が、Hook Upにつながっている可能性もある。
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綿谷エリナ:綿谷エリナのOn The Planet。この時間は「NY Future Labミレニアル・Z世代研究所」です。
シェリー:ニューヨークのミレニアル世代とZ世代が気になっている話題をみんなでおしゃべりするNY Future Lab、今週登場してくれるのは?
シェリー:ニューヨークのミレニアル世代・Z世代と一緒に未来を考えるNY Future Lab。今日参加してくれるのは?
ミクア:ミクアです
キサラ:キサラです
ケンジュ:ケンジュです
テツ:テツです
4人:Welcome to NY Future Lab 2020 !!!!!!!!!!
綿谷エリナ: 今週もニューヨーク在住のジャーナリストでミレニアル世代Z世代評論家・シェリーめぐみさんと電話が繋がっています、もしもしシェリーさん。
シェリー: エリーさん! こんばんは。今週もよろしくお願いします!
綿谷エリナ: おねがいします。さて、今週のテーマは…恋愛?
シェリー:そうです!この世代の恋愛観に迫っていきたいと思いますよ。
日本では「若者の恋愛離れ」なんてことばもチラホラ聞こえてきますが、この4人はどうおもっているのか、聞いてみました。
まずは18歳大学生のキサラから!
キサラ:私は個人的に自分の人生のことを考えていて…
高校生の時はボーイフレンドほしいな、とおもっていたけど、だんだん友達の話とか聞いてきて、『時間がもったいない』とまでは言わないけど、。。
『欲しくない』とは言わないけど、Focusがずれちゃう。好きな人が来たら来たで、それでいいんだけど、探してない。自分の人生の方を考えちゃう。
シェリー:ケンジュはどう?
ケンジュ:俺は別にまだそういうことをそんなに考えていない。多分学校のこととかで成長がもっとできて時間がもっと空いたら、そういうことを考えるかもしれない。
シェリー:ミクアちゃんはまだ高校生だけどどういう風に思う?
ミクア:私は周りの友達とかお兄ちゃんとか見たら、Relationshipいいなって思うけど、やっぱりキサラみたいに他人のために時間を使うことがそんなにできない、学校もダンスとかあるから、できることわからない…
シェリー:テツもそうだった?
テツ:僕もそうだった。学生の時と、卒業した後も1年くらいは仕事を探したりするので忙しくてその時は僕もガールフレンドについては考えてなかった。
綿谷エリナ:ふーん!
シェリー:高校生大学生の3人はほとんど恋愛のことは考えてない。その理由は学校やらなんやらで忙しくて時間がない。将来のことを考えるのが大事だから、と言っていましたね
テツは26歳で、今ガールフレンドいるんですけど、学生の頃はそうだったと言っていましたね。恋愛したくない訳ではなくて、したいんだけど今はまだ早い、ということみたいです。
綿谷エリナ:あとはちゃんと真面目に恋愛したいんでしょうね。誰でも良くて寂しさを埋めるだけ。そういう関係は望んでないのかもしれませんね。
シェリー:そうですね。時期が来るのを待っているだけって感じもあるんですが、かといって、この世代の代表的なカルチャーとして知られているものとして「hook up」カルチャーがあります。
綿谷エリナ:あー!真逆・・・ですけど、同時に成立する感じもありますけどね。
シェリー:そうですね。hook upっていうのはもともと「出会い」って意味もあるんですけど、今のスラングでは「パッと出会う」「簡単にセックスしちゃう」、それもその場限りで、長続きしない、恋愛にも至らないカジュアルな関係っていうニュアンスなんですよ。
で、いまの若者、特に今の大学生に関しては「hook upが普通」っていわれているんですけど、実際のところ本当はどうなのよ?ということで聞いてみました!
キサラ:…本当の話です…(笑)
一同:(笑)
キサラ:このgenerationって、電話とかソーシャルメディアとかが普通にあるから、みんなのtension spanが短いというか…
シェリー:何かに注意を向ける時間が短いってこと?
キサラ:はい、patientがなくなったっていう感じ・・・・?
シェリー:ああ、例えばちょっとうまくいかなくなると、いやになっちゃうとか?
キサラ:そう、すぐ文句いったり。
シェリー:それですぐ別れちゃうってこと?
キサラ:別れるか、「この子はだめ、もう好きじゃない」ってなったり。
シェリー:それでいろんな人と付き合うってこと?
キサラ:はい。
シェリー:大変だね!そしたら。それは忙しいわ。ケンジュはどう思う?
ケンジュ:多分自然なことだと思う。この時代のひとはみんなすべて早くしたいから。情報でも人に会うのも、何でも早い方が良くてみんなそれを探しているから。
シェリー:自分はどう?
ケンジュ:うーん・・・俺は・・・早くても、例えばデートするにしても大事にするんだったらいいけど、来週は違う人とデートする、とかそういう大事にしない関係はよくないとおもう。
シェリー:キサラは?
キサラ:私も遊びはそんなにしたくない。
シェリー:ということは、スピーディーに出会ってすぐ別れる人もいるけど、そうでない人もいるってこと?
キサラ:そう。
シェリー:まあね、こういう風にhook upカルチャーで『すぐに出会って、すぐに別れて、はい次!』っていうのは当たり前だと言っていました。それはスマホやソーシャルメディアで、何でもスピーディにできる時代だから。でも一つのことに集中できるアテンション・スパンが短くなっていることは理由として確かにあるようです。
データによると、大学生の6~8割はhook upの経験があるという数字もあるんですよ。
Labのみんな、こういうhook upに興味ないといっていたけど、実は「恋愛は大人になってから」っていう考えと一致すると思うんです。で、それの大きな原因が一つあるとおもうんです。
綿谷エリナ:え、なんですか?
シェリー:晩婚化です!結婚が遅くなってる。日本もそうだけど、アメリカも結婚年齢が上がっています。女性が28歳で男性が30歳。だけど30歳で結婚しているアメリカ人は、1960年代は9割くらいいたんですけど、今は5割くらいなんです。
綿谷エリナ:ああ、でも私の周りの人を見てもそうかもしれないです。
私が今33歳なので。
シェリー:ね!日本もアメリカも多分一緒じゃないかと思うんですけど、あんまり若い学生のときに真剣な恋愛をして、commitしたくないと。だから、誰とも付き合わないひともいれば、どんどんhook upするけど一夜限りにする、という人もいる。結局理由は同じ。
あと、ちゃんと付き合おうとするとお金がかかるということもあると思うんです。
綿谷エリナ:あーお金も時間もかかりますよね。
シェリー: この世代、親世代と比べて貧しくて、アメリカ史上最も貧しい世代とも言われている世代だから、ここはお手軽なhook upで済ませている、って人も多いかも知れません。
綿谷エリナ:あとは出会う人の数も多いから、「もしかして他にもまだ良い人いるかも」って考えちゃうのもあるんでしょうね。旅行に出たり、都会に行けたりすることも増えたから、出会いの可能性も増えているかも知れませんものね。
シェリー:ああそうですね!テクノロジーの進化もありますよね。
綿谷エリナ:またの機会に考えていきたいテーマですね~。来週のテーマは?
シェリー:今週お話した、hook upカルチャー全盛の大きな理由になっているテクノロジーですよ。スマホアプリ、デーティングアプリについて聞いてみます。
綿谷エリナ:使ったことのある人もいるのかな?気になっちゃう(笑)Labの皆さんやシェリーさんに質問がある方、お待ちしておりますよ。
NY Future Lab、来週もお楽しみに。
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