#45『I got rhythm 音楽が生まれる時』 概要と選曲リスト

是非これを見ながら聴いてください!


今月のテーマ:「彩りを添える効果音の魅力」(第1回:ポップ・ソングの中のSE)
パーソナリティ:鈴木裕介(ラジオ・パーソナリティ、効果音コレクター)

<番組のトーク・パート(概要)と選曲リスト>


― 今月は、「彩りを添える効果音の魅力」と題して、音楽に添えられた効果音や、日常のいろいろな空間から聴こえてくる音の世界を紐解いていきます。今回は、「ポップ・ソングの中の効果音」を中心にお届けします。

1「Lovin’ You」Minnie Riperton
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 31歳という若さでこの世を去った伝説のソウル・シンガー、ミニー・リパートンが歌う「ラヴィンユー」。スティーヴィー・ワンダーとの共作で作られたアルバム『パーフェクト・エンジェル』に収録されていることは、あまりにも有名です。
この楽曲は、小鳥のさえずりから始まります。元々は小鳥のさえずりは入っていませんでしたが、プロデューサーのスティーヴィー・ワンダーが、何度も収録を重ねているうちに、いつも庭先で鳴いていた小鳥に着想を得て、効果音として入れました、
様々な方がカバーされていますが、そのカバーでも必ずといっていいほど小鳥のさえずりがつけられています。

― 続いては、「波」の効果音が使われている楽曲をお届けします。
波の音は、効果音の中でも最もポピュラーといっても過言ではありません。
以下の2曲はどちらも、冒頭に波の効果音が使われています、

2「Go West」Pet Shop Boys
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 イギリスのポップ・デュオ、ペット・ショップ・ボーイズによる90年代のヒットソングで、サッカーの応援ソングとしてもおなじみです。オリジナルは70年代のヴィレッジ・ピープルです。
 歌詞の内容は、19世紀のアメリカの政治家が、西部開拓を呼びかけた歌となっており、西海岸をイメージして波の音をつけたのでしょうか?

3「Cherish」Kool & The Gang
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 アメリカのファンク・バンド、クール・アンド・ザ・ギャングの楽曲。84年のアルバム『EMERGENCY』に収録されている、大ヒットバラードです。
 愛の誓いを歌った繊細な楽曲ですが、曲の入り口に波の音やかもめの鳴き声が入ってることで、人の心が揺れ動く様子が倍増しています。ちなみに、この波とかもめの効果音が”増し増し”のレアなバージョンが存在します。

― 続いては、「笑い声」の効果音が入った効果音をお送りします。

4「Batdance」Prince
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 1989年リリースの楽曲。映画『バットマン』のテーマソングとして有名で、冒頭、悪役のジョーカーの笑い声が、世界観を作っています。曲中にもアタック音や叫び声等、映画で登場する効果音が散りばめられています。

5「Thriller」Michael Jackson
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 あまりにも有名な、マイケル・ジャクソンの『スリラー』曲全体に、ドアの音や足音、狼の鳴き声など、惜しみなく効果音が使われています。そして、マイケル・ジャクソンの掛け声も、効果音と言ってもいいかもしれません。
 特に最後のヴィンセント・プライスによる笑い声は有名で、笑い声の部分だけがサンプリングされたりするほどです。

― 邦楽にも、効果音に出会える楽曲があります。

6「L.O.T. (Love Or Truth)」m-flo
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 2000年リリースのm-floのアルバム『THE REPLACEMENT PERCUSSIONISTS』から。耳を澄ますと、色々な効果音が入っています。
このアルバムは、宇宙船に向かったグローバルアストロライナー号乗っ取られたという設定で、アルバム全体で、ラジオ局のニュースのエッセンスをインタールードに落とし込んだりと、面白い作りになっています。

7「小さな恋」Misia
<Spotifyリンク>※ラジオでOAしたものとバージョンが異なる場合があります。

 1998年にリリースされたアルバム『Mother Father Brother Sister』に収録されている楽曲。冒頭に、波の音が実に効果的に使われています。