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－－－留学しようと思ったきっかけは？
「小学校に上がる前に『シャーロック・ホームズ』を読んで以来、イギリスがもう大好きなんです。一方で絵を描くのが大好きで、漫画家になりたいという希望もずっと持っていました。生きるために一旦は会社員になるんですが、祖父が亡くなったことをきっかけに、忙しく働いている自分に「明日車に轢かれて死んだらお墓の中ですっごい後悔する」と思って、会社を辞めて留学に行くことにしました。」


－－－有名な美大、受験も大変だったのでは…？
「私が行ったコースは、ファウンデーションという基礎コースに入るための短期の準備コースだったので、必要なものは、英語の試験と簡単なポートフォリオ、あとは推薦書。推薦書は、学生時代に英文をやっていたので、当時の教授に書いてもらいました。負担はそれほど大きくなかったかなと思います。」


－－－金銭面はどうでしたか？
「当時、1ポンドが200円くらいだったので、お金はあっという間になくなってしまいました！日本で貯金もして行ったし、あとは現地でアルバイトをすればなんとかなるかな、と思っていましたが「蒸発してるんじゃないの？？」っていうくらい、贅沢してなくても…。家賃もすごく高くて、教会のやっている女子寮に住んでいたんですが、3人のルームシェアで1ヶ月の家賃が10万円しました。現地の学生と日本の学生では学費も寮費も違うので、学校の寮もそのくらいの値段でしたね。」


－－－留学したからこそ気づいたことは？
「自分が育ってきた価値観って絶対じゃないんだな、ということは実感しました。例えば、イタリア人の友達が「料理作ってあげる！」と言ってくれたことがあったんですが、出してくれたのが買ってきたピザを簡単に温めたもの。日本では出来合いのものは料理じゃないという感覚があったので、びっくりしました。ですが、どっちが良くてどっちが悪いというわけじゃなく、こういう価値観があるんだというのを知れたことはとても良かったと思います。」


－－－現地に行くまでわからなかったことは？
「なんと、イギリスでは漫画家になれないということです。当時のイギリスはまだ、漫画は子供が読むものという印象があってあまり浸透していなくて、現地のキュレーターの人も「漫画で生活している人はいないんじゃないの？」と言っていて。あともうひとつ現地でわかったことで、ファッション系の人は学歴が大事になってくるけど、イラストレーターや漫画家にとって学歴と仕事とのコネクションはあまりないそうで。そういうこともあって、そのまま大学院に進学するつもりだった予定を変更して、「日本で集中してやってみようかな」と3ヶ月で帰国することにしました。」


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－－－現地に行って初めてわかること
想定外のことにも柔軟に対応できる力がつくのも、留学の醍醐味…？
来週は、絢香さんの現在の活動についてお伺いします！





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M1.「Underground」 “Memphis the Musical” Original London Cast
　 （ミュージカル「MEMPHIS」より）
→チケット売り場のお姉さんにすすめられてハマったミュージカルから一曲！

M2. 「17」椎名林檎
→さみしい気持ちに浸りながら聞いた思い出の一曲