2019年12月14日

西村由紀江のSmile wind

先日、映画『蜜蜂と遠雷』を観ました。

『蜜蜂と遠雷』は、史上初、直木賞と本屋大賞をW受賞した
恩田陸さんの長編小説。

小説も読みましたが、相当、読み応えがありました!

ピアニストとして共感する部分が多く、
途中で読み進めなくなるほどドキドキしながら読みました。

内容は、国際ピアノコンクールを舞台に、
世界を目指す若き4人のピアニストたちの挑戦、才能、運命、
そして成長を描いた物語。

コンクールにまつわる逸話や出演者の気持ちが
繊細に表現されている素晴らしい映画でした。

機会があれば、ぜひ、ご鸞になってみてください。
https://mitsubachi-enrai-movie.jp/

で、今日は、映画の話題ではありません。
『蜜蜂と遠雷』の題材になっているコンクールについてです。

年間、全国展開で開催されているピアノコンクールは、およそ30.
全国各地、地域ごとに介されているピアノコンクールを加えると、
膨大な数になります。

予選を数回、そして本選と進むなど、日程も長期に渡ることもあります。

『蜜蜂と遠雷』でも、予備予選、一次予選、二次予選、三次予選、
そして本選と、物語が進んでいきました。
演奏する曲も、課題曲、新曲課題、即興演奏、
そして、オーケストラの協奏曲と多岐にわたります。

当然ですが、それぞれの課題に対応していかなければいけないので、
集中力を保つことが必要となってきます。

世界に目を向けると、それこそ星の数ほどピアノコンクールがあります。

中でも、世界三大コンクールと言われているのが、
『ショパン国際ピアノコンクール』『チャイコフスキー国際コンクール』
『エリザベート王妃国際音楽コンクール』

現在も続く国際音楽コンクールの中では、
『ショパン国際ピアノコンクール』が最古のもので、
世界を目指すピアニストの登竜門となっています。

1927年に第1回が開催されて以来、
5年に1度、ショパンの故郷ワルシャワで行われます。

課題曲はショパンの作品のみで、エチュード、ソナタ、幻想曲、ワルツ、
ノクターン、協奏曲など多岐にわたっています。

開催は、ショパンの命日、10月17日の前後3週間。

来年、2020年には、
その5年に1度の『ショパン国際ピアノコンクール』が開催されます。

日程は、事前審査が、2020年4月17日~28日
コンクール本大会が、2020年10月2日~23日

一次審査 2020年10月3日~7日
二次審査 2020年10月9日~12日
三次審査 2020年10月14日~16日
ファイナル 2020年10月18日~20日
2020年10月21日~23日には、受賞者コンサートを開催予定。

コンクールは「ピアノ部門」のみで、
参加資格は、「1990年から2004年生まれの方」となっています。
(平成2年生まれの29歳、平成16年生まれの16歳)

前回、2015年の時の応募者総数は455名。日本からも10数名が参加。
本大会に出場できるのは、このうち、わずか80名という狭き門!

5年に1度って、オリンピックの開催サイクルより長く
16歳から30歳までの14年間しかチャンスがないんです。

曲の長さは40分ぐらいで、
演奏する方も大変ですが、審査員も体力勝負。

また、ピアノの調律師さんも、毎日のコンクールに同席、
終わってから夜中に調律を行うため、こちらも体力勝負。

私が初めてコンクールに初めて出たのは8歳の時で、
ヤマハのコンクール全国大会で特別優秀賞を受賞しました。

8歳での受賞は当時最年少だったんですが、
実は、あまり実感がなかったんです。

なぜかというと、賞を貰った人は次の年に国際親善で海外に行けるという
ご褒美があるというので参加した?

今思うと、特別優秀賞の意味がわかっていなかったのかもしれません。

また、最近のニュースでは、
11月8日、スイスの「ジュネーブ国際音楽コンクール」の作曲部門で、
高木日向子さんが優勝。
作曲部門で日本人が優勝したのは2015年以来、2回目。

そして、11月16日、
フランスの「ロン・ティボー・クレスパン国際音楽コンクール」のピアノ部門で、
三浦謙司さんが優勝、
務川慧悟さんが2位入賞
日本人ピアニストの優勝は、2007年以来12年ぶり6人目。
日本人が1位と2位を独占したのは初めて。
という話題がありました。

どちらも、若手音楽家の登竜門として知られている
海外のコンクールで、賞を獲るのは凄いことですね。



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