ここでは世界の人が今、どんな事を感じているのかチェック!
今回は、スコットランド。
ラグビーワールドカップの決勝も終了しましたが、まだ興奮が冷めない……。
そこで、日本と死闘を交わした、スコットランドではどんなワールドカップシーズンだったのか。
また、スコットランドといえば、ブレグジット、イギリスのEU離脱問題でも揺れています。そのあたりもうかがいました。
お話をうかがうのは、スコットランド政府公認ガイド資格「ブルーバッジ」を取得しているスコットランド・ブルーバッジ・ツーリストガイドの、マクレガー香織さんです。
▼音声はコチラ!
https://park.gsj.mobi/voice/show/15074
・日本対スコットランド、日本が28-21で勝利し史上初の決勝トーナメント進出を決めることに。
→9/28の日本ーアイルランド戦で、日本チームが前回よりも進化してさらに強くなっていたことに私もスコットランド人も驚きました。ワールドカップ前、こちらのラグビーファンの間では、日本はおそらくスコットランドに勝てないという意見が一般的でしたが、いざ始まってみると日本は驚きの強さを見せつけ、ノリに乗っており、この勢いなら慣れない蒸し暑さに苦しむスコットランドは日本に勝てないかも、とこちらでも考え始めました。
→試合ができないまま帰国だと不完全燃焼でわだかまりが残りますが、日本は台風の影響で大変な中、なんとかやりくりして試合を実現させてくれました。これにはもう感謝しかありません。そして日本チームは今後の成長が楽しみな素晴らしい試合相手でしたので、そこでベストを尽くして負けたのなら、スコットランドにも悔いはありません。
→私の住んでいるエディンバラでは多くの正装したプロのバグパイパーたちが、世界遺産にも登録されている美しい街並みを背景に演奏しておりますので、ぜひ本場にも来ていただけたらと思います。
・11月1日のEU離脱は延期されましたが、実際、生活していて困ったことなどありますか?
→今はまだ嵐の前の静けさ。なにぶん前例のないことですし、状況も刻々と変わっておりますので、今後どうなりそうかお答えできない事が今の困ったところです。
→離脱で関税同盟を抜けると、英国とEUへの輸出入に関税が復活します。
気候や土壌の関係から、強い日差しを必要とする農作物の多くがヨーロッパ大陸、特にスペインから輸入されています。またビールやウイスキー作りに必要な大麦も、国内生産はしているものの、
輸入しないと到底足りません。
→またEUへの輸出にも関税がかかるようになるので製造業にも陰りが出ますし、生産拠点としての利点が失われると企業は他の国へ出て行き、雇用にも影響が出ます。
→そして人の流れの停滞による問題として飲食店、ホテル、老人ホームなど常に人手を必要としている業界ではEU圏、特にポーランドなど東欧からの若者が多く働いています。
既に英国内にいるEUの人たちについては滞在が保証されるようですが、新たな流入がなくなると将来現在と同じ労働人口とサービスの質が保持できるのでしょうか。
→移動に関すること。これまでは自由にEU圏内を移動できていたのが、出入国に手間と時間がかかるようになります。英国連合の一部である北アイルランドと、独立国であるアイルランドは唯一EUとの陸地でつながる境界線となりますので、国境管理や物資の流れについて特に注意深く決める必要があります。
▼マクレガー香織さんHP
https://www.kaorimacgregor.com