俺はB面ライター(笑)

『ムッシュかまやつKeep on Running~愉快にやろうぜ!“シ・ク・ヨ・ロ”アンソロジー』#30



2008年3月放送より

「俺が若かった頃、アメリカで買ったドーナツ盤を日本のプレーヤーでかけると針が飛んじゃうんだよ。それで、カートリッジの上に1円玉や5円玉を乗せて聞いていました。だから、レコードがすり減るのも早くてさ、A面を聞いていたのにいつの間にかB面の曲が鳴っていた、な~んてことはなかったですけどね(笑)」


「1960年代当時の人の中にもB面好きがいて、そういう人が音楽評論家になっていたりしますね。ちょっとカウンター・カルチャー寄りっていうか。俺もB面君だからわかるんですよ(笑)」


「僕は好んで(シングル・レコードの)B面曲を作っていましたよ。売れなかったらどうする?みたいなプレッシャーもないじゃない?(笑)。例えば、ペドロ・アンド・カプリシャスのB面曲を作ったりして、それなりにお小遣い稼ぎをしていたこともありました(笑)。改めて考えると、俺はB面ライターだと思うね(笑)」


「僕にとっての最大のB面曲は<ゴロワーズを吸ったことがあるかい>です。A面は吉田拓郎さんが作詞作曲の<我が良き友よ>。この曲を初めて聞いた時、全て揃っていると思ったし、イケるなって感じたんだ。だったら、B面は遊んじゃおうと思ってさ。丁度、タワー・オブ・パワーという西海岸のグループが来日していたので、ダメモトでオファーしたらOKが出て、急遽、一緒に録音したんです。だから、A面とB面のキャラが全く違うの(笑)」


「<ゴロワーズを吸ったことがあるかい>を発表したのは1975年だけど、1990年代になってからコーネリアスの小山田(圭吾)さんやピチカート・ファイヴの小西(康陽)さんなどがリスペクトしてくれて、私も生き残りました、なんてね(笑)。そんなこともあって、CDにはB面というモノが存在しないけれど、それでもB面的な感覚も頭に置いて曲を作らないといけないと今、感じているんだよね」


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