ジャズ喫茶や名曲喫茶は日本特有だと思います

『ムッシュかまやつKeep on Running~愉快にやろうぜ!“シ・ク・ヨ・ロ”アンソロジー』#24




2008年4月放送より


「僕もジャズ喫茶に行っていました。中高生はそういうところに出入りしちゃいけなかったんだけど、僕らは行っていた(笑)。店に入ると凄い大きなスピーカーからチャーリー・パーカーやマイルス・デイヴィスなんかが流れていて、一生懸命聞いた記憶があります。多くの家に再生機がない時代だし、でも、ジャズ喫茶には何百万もするようなオーディオがあって、なおかつ、1950年代の滅多なことでは手に入らないようなジャズのレコードをかけてくれるんだもの、行っちゃうよね」


「名曲喫茶っていうのもあってさ、そこではメンデルスゾーンとかがかかっていたな。モダン・ジャズが流れていたのがジャズ喫茶、クラシックは名曲喫茶。どちらもお客は喋らずにジッと聞いているの。それはそれで、当時の洒落た奴が来ていたよ。音楽を良く知っている奴とか、モダン・ジャズに詳しい奴とか、クラシックをゴテゴテよく知っている奴とかね(笑)。僕は両方行っていました。っていうか、結構、たくさんあったんだよ、そういう店が」


「もしかしたら、昔の方が音楽を真剣に聞いていたかもしれないね。当時、レコードはお宝だったし、喫茶店に行かないと本当の音が聞けなかったからさ。夢中になって聞いていたんだ。でも、ジャズ喫茶や名曲喫茶は日本特有だと思いますね。例えば、日本の茶道と似ていない? モダン・ジャズを聴くにしても<〇〇道>みたいな方向にいったっていうか。だって、ディジー・ガレスピーを本来、静かに聞く奴ってあんまりいないと思うんだよ。アメリカでは一杯飲んで“ヘイ、メン!”とか言って聞くと思うんだ。でも、日本は静かに聞くでしょう。それはそれで素敵だと思うけどね」

*感想をトークルームに投稿出来るようになりました。
 よろしくお願いします。

*次回は9月16日(月)午前7時頃更新!



↓ムッシュかまやつ氏のプロフィール&活動記録などはこちらをご覧ください↓