サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン

サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン

パーソナリティ


野島裕史

現在の自転車人口は、およそ840万人と言われています。(『レジャー白書 2014』)
この番組では、気軽に遠出を楽しめ、有酸素運動の最適ツール、そしてエコでもある自転車の魅力に迫ります。
これから自転車に乗りたいという方には、基本的なルールから、おすすめ自転車の情報を。

過去の放送(radikoタイムフリー)

または

「自転車で世界一周の冒険家・小口良平が語る、旅に必要な3つのこと」(コラムニスト:小口良平さん)

2019/7/4 (木)15:30
7月4日~9日O.Aの番組にてお送りしてます、「“いただき”サイクルコラム」 内でご紹介のコラム全文を掲載!
※これまでお世話になった自転車業界のみなさんに自由なテーマでコラムを書いていただき、そのコラムをご本人に代わって紹介するコーナー。

「世界一周」は、きっと多くの人の憧れの夢のひとつであると思う。旅と自転車、これ以上ない相性だと思う。「車のスピードでは速すぎる。歩くスピードでは157もの国を回ることはできない。自転車ならばその両方の良さを感じながら、かつ走り出せば自分だけの世界を作るスピードを持てる。「速度を変える。世界が変わる」。
そんな自転車旅を助けてくれるスペシャルな“3シリーズ”を教えよう。


世界一周の自転車旅を終え、ゴールのニューヨークに到着した小口さん

(1)オススメ3アイテム
①日本の蚊取り線香……僕はアフリカでマラリアに感染し、医者に「あと5日後に死ぬ」と宣告された。世界に蚊取り線香はたくさんあるが、日本のものほどよく効く蚊取り線香を、僕は他に知らない。もし、海外で日本の蚊取り線香が売っていたならば、それを君は爆買いするべきだ。
②豆……タンパク質の塊で、かつ油分の多い豆は非常食にうってつけだ。乾燥した状態であれば、腐ることはない。煮ても良し、焼いても良し、そして生でも良し!コンパクトかつ長期保存食は南極や月向き!?
③日本国旗……旅の当初、日本国旗を持つことはできなかった。日本人だとバレたら、強盗や誘拐に遭うと思ったから。ただ、実際に日本人であることを現地の人たちに言うと、彼らの目からは安堵と賞賛の眼差しが向けられた。先人が築いてくれた“ジャパニーズブランド”のおかげだと思う。それからは堂々と日本代表であることを示すために、日本国旗を掲げた。僕が無事に日本へ帰ってこられたのは、運が良かっただけではないと思う。

(2)魔法の3語
現地の言葉でこの3語を覚えたら、君は世界中に70億人の仲間を作ることができる。今から凶器を捨ててしまえ。
①こんにちは……現地人は君が彼らを恐れる以上に、君のことを恐れている。こちらから積極的にあいさつすることで、相手の拍子を奪うのと同時に、安心安全の証を示そう。
②ありがとう……ありがとうと言われて、嫌がる人はこの世にいないと思う。君が心を開けば、自ずと相手の心を開くことができる。最強の武器はフレンドシップだ。
③おいしい……食はいちばん身近な文化・歴史。それを褒めることは、その国、その人種を肯定したことに繋がる。食事時にこの言葉を発すれば、きっと君の目の前の皿には、わんこそばのように途切れることなく食べ物がつがれるだろう。

でも本当に現地の言葉で覚えるべきNo.1ワードは、「名前」だ。世界で唯一どの言語でも変わらない言葉は、名前だ。消しゴムに名前をつければ、生命が宿る。同じように、名前で呼んであげれば、「同じ血の通う人間なんだと理解してくれ」相手も名前を覚えてくれようとしてくれる。それが友好の証。その方法で君の命を何度も救うことができる。人間は未知なるものを恐れる。それは“人種”や“宗教”や“夢”だって同じ。やりかたさえわかってしまえば、黒人だってイスラム教徒の人だって怖くない。夢の叶え方だって、ヒントがある。

(3)サイクリスト三大聖地
①パミール高原……中央アジアのタジキスタンに座す。車の存在が、視覚でも聴覚でもなく、嗅覚でわかった場所。流れ星が、まるでパトリオット・ミサイルみたいに自分に襲いかかってきた。人間はあまりの大自然を目の前にすると、恐怖で動けなくなることを教えてくれた。

パミール高原

②ウユニ塩湖……通称「宝石の道」標高4,000mを越えるこの大地には、まるで宝石箱をこぼしたようなカラフルな鉱石が広がる。世界で一番まっ平らな場所で、鏡張りの世界が広がる。日夜の寒暖差が30℃近いこの場所だからこそ、太陽の存在に感謝できる。

ウユニ塩湖

③アウストラル街道……世界一美しい林道は、どこでもキャンプがし放題。日本では見ることができないフィヨルドの大地は、見るものの魂を奪う。気がつけば、僕は当初の予定を2倍も延長していた。美しさと厳しさは共存している。訪問することと定住することの違いを大いに学んだ。

アウストラル街道


(4)旅から得た大切なこと
①自己嫌悪は他人と比べることから始まる。人と比べないために故郷を飛び出そう! アフリカ人には君の常識は一切通用しないぜ!
②続けることの大切さ。地球4周分の距離も、たった一日の行いの積み重ねだけ。続けることは、ひとりでは難しい。逃げられない環境とモチベーションを保させてくれる仲間をつくろう。
③夢は発信することから始まる。「言霊」の通り、言った手前やらないのは恥ずかしい。言っているうちに自分にサブリミナル効果のように刷り込まれる。発信したことで集まってきた人が財産。その人の助けがなければ達成できない。究極は、集まった人との出逢いがゴール。

冒険と自転車、これ以上ない相性だと思う。車のスピードでは速すぎる。歩くスピードでは157もの国を回ることはできない。自転車ならばその両方の良さを感じながら、かつ走り出せば自分だけの世界を作るスピードを持てる。「速度を変える。世界が変わる」。
初めての旅は、8歳のときに3つ上の兄と一緒に走った故郷、長野県の諏訪湖一周16kmだ。道に迷い、兄の不安な顔を見て、僕は大泣きをしていたのを覚えている。両親に黙って出た冒険だったから、余計に不安になって泣きべそになった。東から上った太陽は、気がつくと西の山の向こうに消えていた。それでもなんとか一周することができた。「こんなところにおばちゃんが住んでいる。いつも来ていたデパートってこんなに遠かったんだ。鳥や草花はこんな風に生きているんだね」。普段の車窓から見ている風景は、サドルの上に乗るだけで違って見えた。
あのときたまたま諏訪湖一周ができたから、世界一周もできただけかもしれない。世界一周しなくても、自転車に乗れば、今住んでいるところも大冒険の舞台に変えることができる。それを僕は帰国後に知った。また世界を走って感じたのは、『多くの人は頑張っている人を応援したい』ということ。自転車に乗っているだけで、世界中の人たちが優しくしてくれた。自然と出会いを作ってくれるアイテムが自転車。人見知りの人には最適だと思う。
冒険に出る前よりも、冒険から戻ったときの方が地元の楽しみ方を知った。そして“冒険”と“旅”の違いも知った。“冒険”は極地に向かい、誰もいないところで自分の体温を感じて生きていることを実感する。“旅”は人との出逢いを通して、他人の体温を感じて感謝に生きていることを実感する。人は“熱量”を求めて生きている。そう思うと、僕がしてきたのは“旅”だったんだ。僕が今後“冒険”と呼べる舞台は、“南極”だろう。現代の冒険家に求められるものは、技術ではなく表現力なのかもしれない。まだまだ地球を自転車に乗って遊んでやるぞ!


【コラムニスト】
小口良平(おぐち りょうへい)
世界一周自転車冒険家。2009年オーストラリアをスタートし、2016年10月、日本一周を含めて、8年半をかけて世界を一周。五大陸世界157カ国、距離約16万kmを走破。日本における自転車冒険では1位の国数。旅の経験をユニークに語る講演会が人気。
現在は、地元長野県のサイクルツーリズムを発信するべく、精力的に活動中。
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