団塊の世代が羨ましかったんだ

『ムッシュかまやつKeep on Running~愉快にやろうぜ!“シ・ク・ヨ・ロ”アンソロジー』#13




2007年5月の放送より

「1970年代に入ってからかな、公園なんかに行くとお揃いのセーターを着たヤングのパパとママが、やっぱりお揃いのセーターを着せた生まれたばかりの赤ちゃんをベビーカーに乗せて散歩しているのね。そういうのを見ると俺なんか捻くれているから“そんなに上手くいくわけねぇ”と思っちゃうんだよ(笑)。多分、彼らは当時、テレビで放映していたアメリカのホーム・ドラマに出てくるようなライフ・スタイルに憧れていたんだろうし、ロマンティストでもあったんだろうね。こんな家に住み、こういう生活をして、お父さんが会社から帰ってきたら、お母さんは“お帰り~、ご飯出来ているわよ”と言ってハグしちゃう。俺にすれば、ふざけんじゃねぇよって感じなんだけど(笑)」


「不思議なことに、彼らの子供たちはちゃんと育てられたにも拘わらず、思春期になると結構、バックレる奴もいたね。色々なケースを見てきたけど、両親が理想を持って子育てしてもバックレる時はバックレる(笑)。それは団塊の世代がどうのってことじゃなくて、昔からそういう傾向があるんじゃないかな」


「結局のところ、僕は団塊の世代を“恨みつらみ”で見ていたのかもしれない、こいつら、いいなって(笑)。自由に発言して、欲しいモノを手に入れられる彼らが内心、羨ましかったんですよ。だって、僕が10代の頃は本当にモノがなかったからね。それでも中には、自分の背丈よりも高い冷蔵庫や、でっかいテレビ、洗濯機や薄らでかいアメ車を持っている家の息子がいたんだ。そういう奴に俺はベッタリ張り付いていておこぼれを頂戴していました(笑)」

*次回は7月1日(月)午前7時頃更新!

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