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【海猫沢めろん】
僕は日本でリスペクトしている作家10人あげろって言われたら、平山さんが入るんですよ(笑)。
『メルキオールの惨劇』は平山さんの初期の作品なんですよ。これはホラーなんですけど、ホラーって皆さんイメージするのは、「ちょっと怖いもの」ってイメージですよね。ホラーって怖いっていうのも必須なんですけど、僕はキャラクターが重要だと思うんですよね。例えば『13日の金曜日』ってジェイソンですし、『リング』だと貞子じゃないですか。で『呪怨』 は伽椰子で、『富江』は富江でしょ?
ホラーもので人気があるものってキャラが立っているんですよね。
『メルキオールの惨劇』のキャラは何なのかというと、メルキオールなんですよ(笑)。
どんなキャラかというと、とても頭の悪いスキンヘッドの筋肉男なんです。
このメルキオールって残る普段は「朔太郎」という名前なんですけど、実は天才の人格を持っていて、主人公は依頼をされて探偵みたいな感じで、人の不幸品や不幸な臭いがする商品を買取に行くんですよね。
平山さんの作品は「自分もそっち側の人間なんじゃないか」って思うような内容で、狂気への距離感が他人事ではないんですよね。「自分がひどい人間である」ということを知っていることは重要だと僕は思っていて、平山さんの作品からも伝わってくるのが好きなんです。
平山さん最近、すごい長い間連載していた『ボリビアの猿』という小説が終わったそうで、来年出るんじゃないかと言われていて、僕もむちゃくちゃ期待しているんですね。
ぜひ、みなさん年末にかけて読んでほしいですね。
▼平山夢明『メルキオールの惨劇』(ハルキ・ホラー文庫)
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