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2007年に『1000の小説とバックベアード』で三島由紀夫賞を最年少で受賞している
作家・佐藤 友哉さん。
9月に『転生! 太宰治 転生して、すみません 』(星海社)
発表されたということで、太宰トークをたっぷりと。
―――佐藤さんはどんな本に影響されましたか?
「もともと僕はミステリー作家だったので推理小説が基本的なところにあるんですよね。その後純文学や今回紹介させていただく『転生! 太宰治 転生して、すみません』のようなジャンルもやりましたが、これはミステリーやエンターテインメントのジャンルをやっていたからできたことだと思っています。」
(メッセージ:『転生! 太宰治 転生して、すみません』の刊行イベントはありますか?)
「刊行はすでにされている上に、もう刊行前イベントをしちゃったんですよ(笑)。刊行後イベントはですね・・・今のところまだ予定はたてておりません。だって刊行前イベントを先月あたりにやったばかりなので(笑)。刊行前イベントでは前半の体験版をPDFで無料配布していたので、多分今も見られると思うので探してみてください!」
―――太宰を好きになったきっかけは何ですか?
「実は太宰治を読むようになったのは大人になってからなんですよ。それ以前は教科書に『走れメロス』が載っていたからとりあえず読んだ感じですね。僕は19歳か20歳で小説家デビューしたので、太宰にハマったというよりは読んで勉強したという感じですね。『こんなテクニカルなことを書いていたんだ!暗い書き方だけじゃなくいろんな書き方をする人だったんだ!!』と思い、全集で全部読みました。」
―――『転生! 太宰治 転生して、すみません』についてご紹介お願いします。
「タイトル見たらわかる通り、太宰治が現代日本に転生するんですよ。入水自殺をした直後に転生して、2017年に来るという設定です。そして東京・三鷹に現れ、メイドカフェに行くなど現代のカルチャーに触れていくことになります。」
(ラジオネーム:キョロさん 『人間失格』は小説としての出来は極めて悪いと思うのになぜ代表作なのかな。一人称だし。『斜陽』が文句なく名作だと思うが、私は『水仙』という短編が好き。)
「『人間失格』って構成が変なところがいくつかあるんですよね。でも単に下手だったのではないと思っています。書きづらい部分や面倒くさくなった部分はあったと思います。あの後に亡くなってしまったので。」
―――佐藤さんは“現代の太宰治”と言われていますよね。
「もともとミステリー小説でデビューしましたが、今は純文学を書いているんですよ。ただ、エンターテインメントの世界でも書けるのだったら書きたいなって思って、ちょこちょこやっていたのですが、もう『一気にやりたい!』ってなったので、書きました。で転生モノを書こうと思い、ほかの人たちが持っていないネタで書きました。エンターテインメントでも太宰治は有効なんじゃないかなと思っていました。」
(ラジオネーム:未来のない道民 さん 私は太宰治の作品だと『饗応夫人』が一番好きです。お二人が好きな小編は何ですか?)
「(太宰は)短編ばっかりですからね。僕は短編なら『トカトントン』が好きです。『斜陽』は人の日記パクってますからね。書けないときは人の日記をパクるのが正しい行いなのかもしれません(笑)。」
※めろんは『女生徒』が好きだそうです・・・。
▼佐藤友哉『転生! 太宰治 転生して、すみません』 星海社
http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000313779
▼佐藤友哉 Twitter
https://twitter.com/yuyatan_sato