石川県 能登町の『柳田大祭』

9月第1週放送後記

日本遺産。
その裏には数々の歴史的なドラマ・魅力的なストーリーが隠されています。
JAPAN HERITAGE~ラジオ日本遺産~。

ラジオ日本遺産も今月で最終回。
今回は今までご紹介した中での、浜崎美保さんのお気に入り。
「灯り舞う半島 能登~熱狂のキリコ祭り~」と題した
石川県の日本遺産の中から能登町の柳田大祭をご紹介しました。

「キリコ祭り」、をご存じでしょうか?
「キリコ」、と呼ばれる高さ数メートルから十数メートルもある
直方体の巨大な灯籠を担いで町を練り歩く、 
江戸時代から続く能登自慢のお祭りです。

能登空港から北東へ車でおよそ30分、奥能登の内陸部にある能登町柳田地区。
毎年9月16日・17日に行われる、
五穀豊穣を感謝する秋祭りが「柳田大祭」です。


1655年から始まり、そののち、多くの地区に祭りを広げたとされる、この柳田大祭こそ、能登キリコ祭りの発祥ではないかとも言われています。

神輿に伴うキリコの大きさは高さ13m! 能登地域でも最大規模の大きさです。
白木造りで、胴体に描かれているのは三文字の漢文。

明りも昔ながらの和ろうそくで灯され、質朴で・・ 
でもとても剛健な造りです。

キリコの本数は年によって変わります。
神社での神事のあとキリコが5基の神輿を「バンバ」と呼ばれる広場へと導きます。笛や太鼓がゆったりとしたテンポで響き、真っ暗な道を静かに巡行。
昔ながらの大キリコの、貫録を感じさせながら練り歩く様は圧巻です。


他の豪快なキリコ祭りとは異なり、ゆったりと情緒あふれるキリコ祭りです。

日本遺産は2020年まで認定され続けていきます。
今まで気づかなかった日本の名所、風景をとりなすストーリーが
これからも全国各地から発信されていくのです。

ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。