日本遺産。
その裏には数々の歴史的なドラマ・魅力的なストーリーが隠されています。
JAPAN HERITAGE~ラジオ日本遺産~。
今回は「日が沈む聖地 出雲」と題した
日本遺産の中から、島根県出雲市の『日御碕神社』をご紹介しました
日本海に突き出た島根半島の北西の端に位置する日御碕。
出雲大社から車で15分くらいでしょうか。
岩や絶壁が複雑に入り組んだ道をクネクネと行くと、眼下の松林の中に突然、朱色に彩られた優美な社殿が飛び込んできます。
『日御碕神社』です。
現在の社殿は、江戸幕府・3代・家光の命により建てられたもの。
栃木県の日光東照宮の建立後に、その宮大工たちを起用して作られたと言われています。
なるほど・・・朱ぬりで、しかも、麒麟や象など、様々な彫刻が施されているその姿。
日光東照宮に近いものを感じますね。
もちろん、断崖絶壁の山道は江戸時代には存在しませんから、人も物資も全て船で運びました。
その名残でしょうか。鳥居は海側にも あります。
境内には、2つのお宮。スサノオを祀る「神の宮」と、
アマテラスを祀る「日沈宮」があります。
日の出を象徴する太陽神:アマテラスは、ここ出雲では日の入りの夕日を象徴する神。
古来より、出雲は
大和から見て 日が沈む地とされたため、夕日を神聖化、していました。
夕日にまつわる神話も、数多く残っています。
確かに、その美しさは、まるで絵画のよう。
真っ赤な夕日が、打ち寄せる波を赤く染める景色は、本当に神々しい。
まさに、日が沈む聖地です。
毎年8月7日には「夕日の祭り」と称される神事(しんじ)も執り行われています。
年に1度、神職のみが渡ることの許された「経島」での夕日への祈り。。。
古くから、この地の人々が抱いてきた、夕日への畏敬の念を感じます。
ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。