FUTURES~Sense of Wonder~2018年5月30日(水) ゲストは、鈴木琢也さん。(1回目)

ゲストは、鈴木琢也さん。



今回のゲストは「学校法人グロービス経営大学院」でスチューデント・オフィス・アソシエイトというお仕事をされている鈴木琢也さんです。


<プロフィール>
中学生のころ、素行が荒れ暴力を繰り返す不良少年、いわゆる「ヤンキー」の仲間入り。
高校卒業後、とび職につきました。
その後、IT系資格を取得して上場企業に転職。
さらに一念発起し、カリフォルニア大学バークレー校へ進学しました。
大学卒業後はグロービス経営大学院に入社し、現在に至ります。


―――「グロービス経営大学院」とはどういった特徴のあるのですか?
「実践性にフォーカスした大学院で、経営(マーケティングを中心に)を学ぶビジネススクールです。」


―――とび職からIT系に転職したのはなぜですか?
「19歳の時に父の会社の表彰式に出席したときに、肉体労働ではない働き方を知り、仕事に対し情熱を持って「自分たちは世の中にインパクトを与えながらお金を稼ぐ」というフィロソフィーがかっこいいと思いました。それと同時に父の頑張りを知り、父のようになりたいと思いました。
そこから勉強を始めようとしたのですけど漢字が読めない。だから辞書を買いましたが読めないから引けない、という状況でしたので情報処理の専門学校へ入り、資格を取って営業のフィールドに立ちました。」


―――そこから留学をしたいと思ったのはなぜですか?
「私が就職した2008年はリーマンショックが起きた時期で、その時に『将来自分がリーダーになったときに下の人を不幸にさせてしまうな、もっと勉強しなくては。』と思いました。周りの出来る先輩たちは現状に対する問題解決能力があったり、解決する上での基礎を持っていたりしました。そこで一体どうしたらその能力が得られるのかと思ったときに、その人たちは良い大学の出身であることが多かったので、そこから“大学”という場所にヒントがあるのかもしれない、と思い大学を目指すようになりました。」


―――大学に行こうと思うのと、海外の大学に行こうと思うのはまた別のような気がしますが?
「最初は自分のお金で行ける大学を探していたのですが、父から『本気でやる気があるなら投資をしてやる』と言われたので、自分が知っているトップの大学ということで東大を目指そうと思いました。しかし、そもそも入試にパスするのに何年もかかりそうだということで現実的でありませんでした。そこで大学を卒業するまでの期間は5年間と自分で決めて、その中で最高の選択肢って何があるのかって考えたときに、海外の大学の方が自分みたいな異端児みたいな人間を受け入れてくれる環境がありそうだと気づいて、それがきっかけで海外の大学へ行くようになりました。」


―――大学のリサーチや、語学力はどうされたのですか?
「基本的にはインターネットでリサーチしました。英語力は全くなかったので、会社を退職してから勉強を始めました。アメリカに行って最初の何カ月かは語学学校に通っていたのですが、そもそも自分のレベルが低すぎて語学学校に行く必要もないくらいでしたので独学で頑張ってコミュニティカレッジに入学しました。ですから、コミュニティカレッジに合格する前にアメリカへ渡りました。」


―――コミュニティカレッジ合格に至るまでの語学力はどれくらいかかりましたか?
「10カ月くらいですかね。留学する前は”something”の意味も分かりませんでした。アメリカにわたって最初に受けたTOEFLのスコアは120点満点中25点で絶望的だなって思ったのはよく覚えています。そこから10カ月くらいで61点くらいまでにはなりました。」


―――コミュニティカレッジからカリフォルニア大学バークレー校にいくにはどういったプロセスがあるのですか?
「一番重要なのはコミュニティカレッジで成績をとることです。また『なぜ勉強したいのか、自分がどのようにバークレーのコミュニティに貢献できるのか。』という“志”も重要でした。自分にとってはUCバークレーくらいしか良く見てくれないなと思っていたので、自分の過去の経験やどういう経緯でここへ来たのかというのがプラスに可能性があるなと思っていました。さらに過去のことばかりだけでなく、来たら何をやるかということで、自分が何か出来るわけではないけれど、誰かに貢献するということをフォーカスして考えていたので、まずは自分が感じたことなどを共有したいと思い、ブログを始めました。そうしたら人が集まって来て、同じような経験をしたいと思っている人やアメリカ人、高校時代の先生などから連絡が来て、お仕事をいただくようになりました。」


今回のゲストは、今までの留学経験のある方たちとはまた違う、ユニークな経歴を持つ
鈴木琢也さんでした!
就職した後でも「違う道を進みたい」と思い、努力に努力を重ね、描いた目標を実現している姿は非常に魅力的に映っています。
もし今とは違う道に興味を抱いている方がいるとしたら、チャレンジしてみてはどうでしょうか?
何かを始めることに遅すぎるということはないと思いますよ。


来週は鈴木琢也さんの「今の仕事」そして「留学経験」についてお伺いします!