2018年2月 LEGENDS 岩崎宏美 〜シアワセノカケラ〜

ゲストは、ミュージカル俳優の岡幸二郎さん。




レ・ミゼラブルで共演したときにとにかく遊んでしゃべって、とにかく仲が良かったという二人。
稽古前の発声練習に参加せずに楽屋に遊びに行っておしゃべりをするのが発声練習というほどだそうです。

岡幸二郎さんは、大学を卒業してから劇団四季に入団。
なぜ劇団四季をというと、前田美波里さんが観たくて観に行ったそうです。
岡さんが高校生のときにチケットを取って観に行ったそうなのですが、その公演で前田美波里さんは出演していなかったとか。
お目当ての前田さんは観られませんでしたが、これがきっかけで岡さんは劇団四季に触れ、後に前田さんと同じ事務所に所属、劇団四季に入団しました。
「この人(前田美波里さん)がいなかったら劇団四季を観に行っていない」というほど、岡さんにとって、とても影響力のある人だそうです。

そんな前田美波里に憧れて劇団四季を観た当時15歳の岡さんは、そのあとすぐに劇団四季のオーディションに参加。しかし高校生だったこともあり残念ながら落ちてしまったそうです。
ところが落選の通知とは別に岡さんの元に、「もしこの先もやる気があるのなら、東京に出てきなさい」と、とあるプロデューサーからの手紙が届いたそうです。
岡さんはその手紙がとても嬉しくて、インクの色まで覚えるくらい大事にしていたとか。
それから時は過ぎ、3年前街で「岡くん、」と見知らぬ男性に声を掛けられた岡さん。
それがその手紙のプロデューサーだったそうです。
プロデューサーさんは70歳を過ぎた今でも現役だそうで、とても強いご縁を感じますね。

その後3年の劇団四季を経て、舞台を中心に活躍していた岡幸二郎さん。
昨年12月にアルバム「I Am What I Am ~私はアタシ~」を発売しました。

普段お話している雰囲気と、このアルバムで歌っている岡さんが同じ人だとは思えないと言っていた岩崎さん。
このアルバムを聴いて一番良いと思ったところは、岡さんが歌っていて“気負っていない”ところだそうです。
今回のアルバムは「舞台に生きる11人のヒロインたちを歌う」というコンセプトで、「レ・ミゼラブル」や「クレイジー・フォー・ユー」などから女性のミュージカルナンバーを歌っています。
曲によっては「今聴くには少し重たいかな・・・?」と思う楽曲があっても、岡さんが“気負っていない”からこそ、いつ聴いても心地よく、寄り添ってくれているように感じるとか。

実はこのアルバムのレコーディングは、ディレクター・プロデューサーの妹尾さんと同時に録音していたそうです。
お互いにピアノと歌とが寄り添いながらレコーディングしたこともあって、聴いている方も寄り添ってくれていると感じるのかもしれません。

レコーディングの仕方、選曲など岡さんのこだわりの詰まった一枚ですが、副題「~私はアタシ~」にもこだわりがあります。
これは「レ・ミゼラブル」や「ミス・サイゴン」など多くのミュージカル楽曲の訳詞をされていた岩谷時子さんが、男性の一人称を「私」、女性の一人称を「アタシ」としていたことから、男性である岡さんが女性の歌をうたうこのアルバムの副題を「~私はアタシ~」としたそうです。

細部にまでこだわりの詰まったアルバム「I Am What I Am ~私はアタシ~」は現在発売中です。