天にのびる石柱群の裾に寄り添う河童の隠れ里、中津市の『裏耶馬溪』

放送後記

日本遺産。
その裏には数々の歴史的なドラマ・魅力的なストーリーが隠されています。
JAPAN HERITAGE~ラジオ日本遺産~。

今回は「やばけい遊覧~大地に描いた山水絵巻の道をゆく」と題した大分県の日本遺産の中から中津市の裏耶馬溪をご紹介しました。

「耶馬溪」。。をご存知でしょうか?
大分県の北西部に位置する中津市と玖珠町(くすまち)に挟まれた、
日本最大の溶岩台地が、山国川に浸食されて出来た渓谷の事です。
断崖や岩窟、渓流によって産み出された、その神秘的な地形は、
まるで一本の山水絵巻のよう。

幻想の世界への遊覧の旅に出かけてみましょう。

中津駅から車でおよそ60分。深耶馬渓トンネルを抜けると、
にょきにょきと天にのびる石柱群の裾に寄り添う集落にたどり着きます。
河童の隠れ里 「裏耶馬溪」です。

ここはかつて戦で敗れた平家の末裔が隠れ住んでいたと言われており、
数々の谷で伝説が生まれ、現在も平家の末裔が子河童となって登場するかっぱ祭りが伝統として受け継がれています。

裏耶馬溪をさらに西に進むと、川底に無数の円形の穴が広がる渓谷、
「猿飛千壺峡」が見えてきます。

猿が岩から岩へと飛び回っていた事から名づけられました。
その下流には、およそ1.5kmに広がる渓谷「魔林峡」があります。

魔林峡から上流の猿飛千壺峡まで続く遊歩道もありますので、

その壮大で不思議な景色、渓流の激しくも美しい音色を、
石橋や吊り橋を渡りながら、楽しんでみてはいかがでしょう。

ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。