2017.8.9~ 「大学院への進学断念。夢中になった雑誌作り!」

第150回 ゲストは、編集者、評論家の山田五郎さんです。 

オーストリア留学では、数々の美術作品や
本物の音楽に触れ、日本に帰国。
さらに美術史を学びたいと大学院の進学を目指します。

山田「俺、ずっと奨学金で大学行ってたの。
   なんでそんなに奨学金でたかというと、
   父が外地行ってて、我が家収入ゼロで(笑)
   祖父は寝たきりだし、妹と弟は小さいし!
   成績さえよければ、学費も免除だし、
   奨学金成金とも言われたんだよ(笑)
   でも、大学院の奨学金申請しようとしたら、
   父親帰ってきてるし、祖父は亡くなってるし、
   妹と弟進学しちゃったし…」

杏子「五郎さんのお話、面白くて、
   笑っちゃいけないと思うのにおかしくて、、(笑)」

山田「しかも、俺バイト出来ないんですよ。
   決まった時間に、決まった場所に行けないんですよ!
   苦手で…今でもそうなんですよ(笑)」

杏子「え、デートは?」

山田「できないんですよ(笑)だから、大体どこにいるとか、
   大体何時とか!大体でお願いしたい!」

さらに、知り合いの大学院の先輩たちに話を聞いたところ
生活が苦しくオススメしない、と大学院進学を全員に止められます。
そんな中、周りの友人たちが就職活動を始めました。

山田「当時は、面接とかいくと交通費くれたんだよ」

杏子「そうでしたっけ?!」

山田「それが、数千円くらいで、LP1枚買えるんだよ。
   なかなかのもんでしょ?!学生にしては。
   最初はテレビ局から始まって、就活してたら、面接通るし
   大学院への思いが薄れていったんですよ。
   それで、ある程度大手で、
   美術の本をやってるところを探したら、講談社だったの。」

入社後、会社にも遅刻を繰り返し、
配属する先が無い!とまで言われた五郎さん。
まだ売れていなかった雑誌『Hot-Dog PRESS』
に配属にされました。

山田「逆に良かったんですよ!
   あまりに忙しくて帰れなくて、家に帰らないから
   遅刻もしないんですよ(笑)」

杏子「すごいなぁ…そうなった時には、仕事に集中できたんですか?」

山田「あの時代ですから、世の中イケイケだったでしょ?
   それに売れてない『Hot-Dog PRESS』が売れていくっていうのは
   面白いんですよね。自分でも最初はそうなるとは思わなかったけど」

当時売れていた雑誌というと、ポパイが1番人気。
それでも、『Hot-Dog PRESS』は、あきらめず
読者へ多くの情報を届け続けました。

山田「今となっては、10年以上ただ雑誌を作ることだけに
   時間費やしちゃって、ちょっと失敗したかな」

杏子「でも、売れて大成功ですよね?!」

山田「そうなんだけど、他のこともできたなって。
   雑誌作るのは楽しかったから良いんですけど」


M1. ブライト / 福耳
M2. Excerpts From 'Pictures At An Exhibition' / Emerson Lake & Palmer
M3. Siberian Khatru / YES