北前船で栄えた港町の回船問屋を復元した資料館である、岡山県倉敷市の「むかし下津井回船問屋」

放送後記


日本遺産。
その裏には数々の歴史的なドラマ・魅力的なストーリーが隠されています。
JAPAN HERITAGE~ラジオ日本遺産~。

今日は「一輪の綿花から始まる倉敷物語
~和と洋が織りなす繊維のまち~」と題した日本遺産の中から、
岡山県倉敷市の「むかし下津井回船問屋」をご紹介します。

今年の4月に認定されたばかり!!岡山県の綿花と繊維にまつわる日本遺産たち。
400年に及ぶ伝統産業、『繊維』・・・が織りなす倉敷の物語に、大変注目が集まっています。

さて、JR児島駅から南へ、車でおよそ15分。
本州と四国を結ぶ瀬戸大橋のちょうど付け根に、下津井地区があります。
江戸から明治中頃にかけて、綿花やニシン粕を取引する、
北前船が集まる港町として栄えました。
北前船とは、北国(きたぐに)の商品を、運送するのではなく売買を目的とした船の事。


船が港に来るたびに町は沸き立つような賑わいだったそうです。

港付近の海沿いの道は、きれいに整備されたお散歩コース。
潮の匂いを感じながら瀬戸大橋と一緒に見る海の景色は見事です。


旧道沿いは、当時の古い町並みのまま。
本瓦ぶきの屋根や土蔵など、おもむきたっぷりの雰囲気が味わえます。
最近では、今年3月に公開されたアニメ映画・・「ひるね姫」の舞台となった事でも話題になりました。



町並みの中央にある立派な佇まいの建物が、「むかし下津井回船問屋」。
明治初め頃の回船問屋を復元した資料館です。

本館1階には当時のままの母屋の雰囲気が残され、
2階には下津井にまつわる資料や道具が展示されています。
館内には、古くから歌い継がれてきた下津井節が流れ、
ゆったりと下津井の昔の生活を感じる空間となっています。


他にも下津井特産のタコやシャコなど瀬戸内海の海の幸を味わえる
蔵を改装したお食事処もあります。


入館無料なので、下津井へ訪れたなら、お散歩がてら一度は行ってみてはいかがでしょう?

ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。