<神~帰ってきたフライング・アロウ~/THE MICHAEL SCHENKER GROUP>

“Armed And Ready” オーソドックスなペンタトニックフレーズを、これだけドラマティックに、感情豊かに弾けるハードロック・ギタリストは1980年当時、彼しかいなかったんでしょう。

“陰”と“陽”が織り交ざったギターソロ。わびさびを感じるギターソロは、マイケルならではですね。
ここ日本でも、ギターヒーローとして、絶対的な人気を確立して、ギターキッズはこぞって、彼のギタープレイをコピーしました。

さて、今回の主役:マイケル・シェンカーは、1955年ドイツのハノーヴァーで生まれました。
お兄ちゃんは、あの!スコーピオンズのギタリスト:ルドルフ・シェンカーです。そのおにいちゃんの影響で9歳でギターを始めたマイケルは、
何と11歳でバンド活動をスタート!あっという間に、お兄ちゃんより上手くなって、13歳で、プロギタリストとしてレコード契約します。
と、同時に、(絶対にマネしちゃいけませんが)その歳で、酒とタバコ、そして、もっと悪いものも覚えます。義務教育の年齢ですが・・・。

16歳の時には、お兄ちゃんのバンド、スコーピオンズに参加。ファーストアルバムを制作して、ツアーを行っている時に、対バンになった
イギリスの人気バンド:UFOに引き抜かれます。当時、まだ17歳かそこらで、凄まじいギターを聞かせるマイケルの噂はすぐに広まります。
アルバムは出すたびに大ヒット。ツアーも大成功!UFOのマイケル・シェンカーは、あっという間に世界的なギタリストに成り上がりました。

ただ、まだ世間も知らないほどの若さの中での大成功、そしてドイツ人であるがゆえにコミュニケーションがうまく取れないことで、
彼は、とんでもないストレスを抱えていきます。度々、失踪してLIVEを飛ばしたり、UFOを脱退して、一時的にスコーピオンズに戻るなど、
彼の状況は混乱の極み、となります。1979年.24歳の時には、ついに力尽きて休養生活に入ります。

その後に組んだ、初の自己プロジェクトが、『THE MICHAEL SCHENKER GROUP』。

THE WHOの再結成や、TOTOのドラムとしても活躍した超有名セッションドラマーのサイモン・フィリップス、
Rainbowなどで活躍したドン・エイリー、ベースはモ・フォスター、ボーカルは、無名のゲイリー・バーデンという面々。
1980年にリリースしたアルバムの原題は『THE MICHAEL SCHENKER GROUP』。

世界中のギターキッズは、B面トップのインスト・ナンバー“INTO THE ARENA”に酔いしれました。
その昔は、よくギター雑誌や、教則本にこの曲のスコアが載っていたものでした。
ハッキリ言って、この曲を完璧に演奏できるようになったら、もう、ほとんどのロックナンバーは弾けるようになるでしょう。
まぁ、それくらい難しいんですけどね。みな、挑戦して、みな、諦めていた記憶があります。

ワウを半開きした、独特のシェンカーサウンドのギターソロが堪らないですね。

このワウというのは、ギターのエフェクターの種類なんですが、
ギターの音の周波数を足元で変えるものなんですね。よく、ソウルミュージックなんかで、チャカポコ・チャカポコというファニーなカッティングがありますが、
そんなトコロで使用する、飛び道具的なエフェクターをマイケルは常に踏んだ状態で、曲中に微妙に足元でイコライジングしながら、
独特のギターサウンドを作っているんですよねーー。今では、そのマイケルのワウ半開きサウンドを再現したエフェクターもあるくらい。
ハードロック・ギターの教科書的なサウンドです。

さて、このアルバム『神~帰ってきたフライング・アロウ~』で、再びシーンの最前線に戻ったマイケル・シェンカーは、
このアルバムの後も、ロック史に残るアルバムを残し続けます。

が、同時に、ストレスに極端に弱い性格も直りませんでした。度々、LIVEを飛ばしたり、失踪したり・・・。酒におぼれたり・・・。
2006年の日本公演でも、2曲が終了した時点でステージを降りてしまうという大失態。ファンの大顰蹙を買いました。

ただ、最近は元気、になったのかな??現在61歳!!!
そして、現在は来日公演中!!
↓こんなライブを今日からやってます!!いやー、楽しみ!
●マイケル・シェンカーがMSGの歴代シンガー3人と共演する話題の公演が日本にも上陸!
「ゲイリー・バーデン」「グラハム・ボネット」「ロビン・マッコリー」の歴代ヴォーカル3人に加え
「クリス・グレン(ベース)」「テッド・マッケンナ(ドラム)」「スティーヴ・マン(ギター&キーボード)」という豪華メンバーで、
ロックの歴史に残るスペシャル企画ライヴが日本でも実現!
★メンバー★
Michael Schenker - Guitar
Gary Barden, Graham Bonnet, Robin McAuley - Vocals
Chris Glen - Bass, Ted McKenna - Drums, Steve Mann - Guitar / Keyboards
【公演日程】
8月23日(火)大阪:Zepp Namba
START 7:00PM
8月24日(水) 東京:東京国際フォーラム ホールA
START 7:00PM

8月26日(金)札幌:Zepp Sapporo
START 7:00PM
プロデューサー 増田博長

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