ほろ苦い思い出

太福さん、こんばんは。

ずいぶん昔のことです。ひとりっ子だった私は、お隣に住む8歳くらい年上のお姉さんが大好きでした。
しかし、その一家は、お父さんのご商売が失敗し、遠いところへ引っ越すことになったのです。
一言でいえば、夜逃げです。
うちのバアちゃんと父は、いたくお隣に同情して、夜逃げの見送りをするため、私を連れて駅に行きました。
ご家族は大荷物だったので、車内に運ぶ手伝いをしている最中です、発車ベルが鳴り、ドアがバーンと閉まっちゃった!
それは特急列車で、持ち合わせの少ない私たちは、夜逃げのご家族に、次の駅までの運賃を払ってもらうことに。
ほんとうに申し訳ないことをしました。

お姉さん、今はどうしているかなー。元気だといいな。
ほろ苦すぎる思い出です。

アンモの トヨ

東京都 / 女性 2020/1/22 00:54