3月22日(金)オンエア楽曲

今日3月22日(金)のON AIR LISTはこちら!

11:32 C.U.D.I. (Can U Dig It) / Cosmo's Midnight
11:37 Capacity / Charly Bliss
11:47 FLYING MAN / Louis Philippe
12:02 Spring Is Just Around The Corner / Richard Julian


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【音楽評論家の岡村詩野さんの選曲】

テーマは「京都のあたらしい音楽たち」

12:10 火の玉ロック / 台風クラブ
12:13 ラズベリーサン / LOVE WONDERLAND
12:18 霊魂の涙 / 吉田省念
12:22 渚をドライブ / バレーボウイズ



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12:33 Up All Night feat. SIRUP / Kenichiro Nishihara
12:42 Walk Out feat. Michael Kaneko / Kenichiro Nishihara


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【選曲解説コメント:音楽評論家 岡村詩野さん】



☆今、京都を輝かせている新しいおんがく

わたくし岡村詩野は、音楽評論家・音楽ライターという仕事をしているんですけれど、
いま、一年のほとんどを京都で過ごしているんですね。京都に家があるんです。
で、東京にも時々仕事で行って、行ったり来たりみたいな感じの生活をしているんですけれども、
京都で実際に生活をするようになって、たくさんのあたらしいミュージシャン・アーティストたちと出会ったり、
知る機会がとても増えました。

普段、東京でずっと音楽ライターの仕事をしていたのでは気付かない、たとえば学生がやっているバンドとか、
何か他のお仕事をしながらライブをやったりしているミュージシャン、っていう方々の情報っていうのが、
やっぱり実際に京都にいたらそういうアーティストと日常茶飯事で出会うことがあって、とても楽しいんですね。

京都のあたらしい音楽家の特徴っていうのは、やっぱり、今言ったように
学生が多い街なので、大学だけでもすごくたくさん街中にある…京都大学とか、立命館大学、同志社大学、龍谷大学、
京都芸大、京都精華大学…もうたくさんあるんですね。

そういうところから、新しい世代のミュージシャンが、自分たちでバンド組んだりとか、
弾き語りで歌い始めたりとか、そういう人たちが増えてきていて。
まあ元々そういう人たちは沢山いたんだろうと思うんですけれども、
いま、ここにきて、また、こうのびのびと活動しているアーティストたちが、本当に多い印象です。
ちょっと前だったら、音楽家として、バンドとして、アーティストとして成功したいという人は、
東京に出ていくというか、京都を離れたり、地方の都市から、やっぱり東京に行かないとできないよねっていう方々が
多かったと思うんですけれども、今は、京都でこのまま生活しながらいくらでもやれるよね、っていうような、
すごく、自分たちのペースとか、自分たちの足元をしっかり見ながら
活動しているアーティストがまた増えている印象も受けます。


1/ 台風クラブ「火の玉ロック」
今、全国の音楽ファンから最も熱い注目を集めているバンドの一つ。
「村八分」や「ちぇるしぃ」といった伝説的な京都のバンドに憧れて
京都の立命館大学に進学してきた石塚淳率いる3人組。
昨年は『フジロックフェスティバル』に出演して大好評だったりと
その熱気あふれるライヴ・パフォーマンスも人気。
京都で普通に生活をする中から生まれるメロディ、
歌詞、演奏を大事にしている、いいうた、いいロックです。


2/ LOVE WONDERLAND「ラズベリーサン」
京都の現在の音楽の多様性を伝えるバンド「本日休演」のギタリスト、
ヴォーカリストの岩出拓十郎を中心とする男女混合グループ。
レゲエを元に、スウィートなメロディをゆるやかに聴かせるダブ・ポップ。
岩出は「本日休演」とこの「ラブワン」以外にも、「河内宙夢&イマジナリー・フレンズ」
「接近!UFOズ」など、いくつものバンドを掛け持ちするキー・マン。
この音源はまだライヴ会場でのみ販売されているCDR作品のみですが、
この曲は無料試聴サイトである《SoundCloud》で聴けます。
https://soundcloud.com/love-wonderland/ylirhxmkqdbt


3/ 吉田省念「霊魂の涙」
京都生まれ京都育ちの生粋の京都人。
前衛芸術家の故ヨシダミノル氏の子息というアートの血筋にあぐらをかかず、
寡黙に丁寧に声とギターと真摯な言葉で、水彩画を描くかのように歌世界を綴ります。
京都の仲間ミュージシャンとバンド編成でライヴをやったり、
毎月、老舗ライヴ・ハウス『拾得』でレギュラー・イベントを企画したりと、
しっかり京都の地に足をつけて活動する、この町の誇りのようなアーティスト。


4/ バレーボウイズ「渚をドライブ」
大学の学祭に出演するために結成された、
京都精華大学の仲間たちによる男女混合バンド。
大学の多い京都らしさを伝える文化指数の高いバンドで、
卒業した現在も学生らしい風合いが魅力。実際に70年代のフォーク、
ニュー・ミュージックや合唱曲などの影響を感じさせる歌世界が人気ですが、
この曲を収録したニュー・アルバム(4月発売)の歌詞には、
メイン・ソングライターであるネギがしっかり今を見つめる視点が落とされています。