Future-lists

Future-lists

記事コンテンツ

350年続く窯元への反発!?

奈良祐希 建築家・陶芸家

①私は建築家として建築事務所で働き、陶芸家としても活動しています。

建築と陶芸の融合を目指して活動しています。
建築はデジタルの極みみたいな芸術で、
陶芸はアナログの手作業の芸術なのですが、
その二つの融合で、新しい建築だったり、新しい形ができないかなと思いながら作品を作っています。
具体的には建築の最先端のコンピューターテクノロジーを使って、デザインをして、陶芸は手作業で最後仕上げてその二つが融合する事で新しい作品ができないのかなと思いながら作っています。
建築と陶芸の融合によって、今まで作れなかった、できなかったデザインが最新のテクノロジーによってできるので、それを具体的な形にして、今の現代の土器みたな物を作りたいと思って活動しています。

M Something Just Like This / The Chainsmokers & Coldplay

②私の出身は、石川県の金沢市です。
週末は、石川県の金沢で陶芸の作品を作って、平日は東京で建築事務所で働いています。
実家が、350年続く茶陶の大樋焼という窯元なんですが、
生まれ育った時から父も祖父も全員陶芸家で、「君は陶芸家になるんだよね?」と言われ続けながら幼少期を金沢で過ごしました。
その反発もあり、陶芸家ではなく建築家を目指して東京藝術大学に入学しました。
父が東京の百貨店で個展を開く事があり、これまで殆ど行っていなかったのですが、そこで父が命がけで陶芸をやっている姿を見て、
どういう仕事なんだろうという興味が湧いてきたのが始まりでした。
そこから岐阜県の多治見市、多治見市陶磁器意匠研究所という学校があるのですが、そこに通い、今までやっていた建築と陶芸を新しく融合させたらどういう作品ができるのかを自分の中で課題を作って、2年間陶芸の勉強をしました。
今の作品もつながるのですが、金沢と建築がつないだ結果、今の自分の活動があります。

M I Feel It Coming ft. Daft Punk / The Weeknd

③私は現在、建築事務所で勤務しながら、陶芸家として作品を作っています。
素材や形などのアイディアは自分が学校で勉強しているときに毎日のように考えていて、ジョギングしていて、川べりで花がなびいている様子を見たりだとか、人間の骨に昔から興味があり、骨はどういう成り立ちでできているのかとか、そういう自分が今まで原風景で見てきたものとか、感じたものが今総合されて、今の作風になっているんだと思います。
アイディアを形にするまで実は、三年ぐらいかかります。
3年努力をして、そのトライをしている間に、いろんな展覧会へ行き、
情報収集をしています。
常に何かを考えている事を心がけています。
その考えている時間がないとアイディアが落ちていくのが分かります。
自分のイメージをリアルにするためには、ずっと毎日考えることが大事だと思っています。
自分はそういう意味でアイディアをトライしています。

M  Feels  / Calvin Harris

④私は、建築家の目線から最新のテクノロジーを用いて、陶芸作品を作っています。
具体的に建築家の最新テクノロジーとは、CAD という建築の図面で使うソフトで、プログラミングのソフトを入れて、CADの図面を起こす作業と同時にプログラミングをかけて、それを有機的なデザインにもっていき、その二つの方向からデザインを考えて、最終的には建築を設計してデザインしているように図面を印刷して、その印刷した型紙を陶芸の土をあてて切って、そこから陶芸の手作業から組み立てていく作業になります。
前半はデジタル技術ですが、後半は本当にアナログ作業になっています。
この二つの技法をミックして、最終的には一つの作品を作り上げています。
私の実家は、大樋焼という伝統的な抹茶のお茶碗を作る実家なのですが、
私の父が抹茶茶碗だけでなく建築の内装やバスケットボールのユニフォームを作ったりだとか、陶芸とは関係のない仕事をしていまして、その影響で私も新しい技術と伝統的な何かを一緒に融合して作りたいと考えています。

M All Falls Down / Alan Walker

⑤私は、建築と陶芸のいわば二刀流の作家として活動しています。
将来的な夢は、自分の建築事務所またはデザイン事務所を持ち、建築のコンペでどんどん勝ち、世界中で美術館を建てたり、最先端の建築技術の事務所を持ちながら、実家の稼業もやりながら、陶芸の作品を作り続け、二つの夢を持って活動したいと思っています。
建築は1人ではできないので、チームを組みたいです。
陶芸は個人なので、チームと個人というビジョンで何かできないかを毎日考えています。
私が目指しているのは、伝統工芸をコピーするわけではなく、
今を生きている意味を考えながら、日本の伝統工芸が現代工芸に変わっていき、それがまた伝統になり、その革新の中で通じていければいいかなと思っています。

M Something New / Axwell Λ Ingrosso