FUTURES ラジオ版学問ノススメ 蒲田健の収録後記

つるの剛士さん

右翼でも左翼でもなく尾翼

つるの剛士さんの最新刊「バカだけど日本のこと考えてみました」

あるイシューについて自分も考えたい。情報を収集してみる。するとどうも反対の意見ばかり聞こえるように思える。ならば判断材料として、賛成の意見も聞いてみたい。その上で自らの立場を見極めてゆこう。
極めて真っ当な、バランスのいい態度である。

だが政治的なイシューでそのような態度を表明すると、SNSやウェブを中心に「ネトウヨ」などといった侮蔑的ニュアンスの叩かれ方をする事例がしばしば起こる。実際つるのさんはその文脈で何度か「炎上」を経験している。

しかし、マスコミがそう言ってるから、みんながそう言ってるからそれを盲目的に追従し、異なる意見は徹底的に糾弾する、というやり方は健全と言えるのであろうか。

物事が複雑になればなるほど議論百出。快刀乱麻を断つ唯一絶対の解はおそらく存在しえない。しからばどうするか。お互いがリスペクトし合い、聞く耳を持ち、歩み寄る。手間も労力も必要な工程ではある。しかしその先に、落としどころ=お互いが納得できる解、は存在しうるであろう。

相手をリスペクトする「バカだけど」という謙虚なる“無知の知”は、ひいては世の中の平和を促進させる大きな動力源になるのではないだろうか。

「流されず 地に足付けて 振舞えば
      おのずとバランス よくなるはず」

P.S.前後の生放送のDJとして知り合ってから早16年。年を重ねて子供も増えて、目に見える環境はだいぶ変わりましたが、闊達に真っすぐに物事を楽しむ姿勢は全く変わっていません。こういう男のいる世界の未来は明るい!