『坂番洋楽データファイル(略してSYDF)』第157回

坂崎幸之助が独断と偏見で気になるアーティストを50音順に紹介している ≪坂番洋楽データファイル≫(略してSYDF)今回は「ヒ」の付くアーティスト12回目。


 ↑ ↑ MARTIN 7-45 CUSTOM 1981年製
 修理から戻ってきた8分の7サイズのギター

「ヒ」で始まるアーティスト12回目は“ビートルズ”の3回目。
アルバム『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!
(A Hard Day's Night)』特集。

★2ndアルバム『ウィズ・ザ・ビートルズ(With The Beatles)』リリース後、
1964年7月10日の3rdアルバム
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』リリースまで、
ビートルズは・・・
1963年11月29日、本国イギリスで5枚目のシングル
「抱きしめたい(I Want To Hold Your Hand)」をリリース。
全英チャートでは初登場1位(6週連続)。
アメリカでは翌1964年1月にリリースされ初のNo.1獲得(7週)。
この大ヒットでアメリカの有名なテレビ番組『エド・サリバン・ショー』に出演(2月9日)。
その2日後の2月11日に、ワシントンD.C.で初のアメリカ公演を成功。
そして、アメリカから帰国後すぐに撮影が始まったのが初の主演映画
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)』。
7月6日、ロンドンでのプレミア・ロードショーを皮切りに
全世界で大ヒットを記録。
そんな映画のサントラ盤(A面7曲分)を兼ねた、
ちょっと変則的なアルバムが3rdアルバムとなる
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)』。

★A面7曲が初の主演映画でのサントラ盤的扱いで、
B面6曲を加えた全13曲すべてがジョンとポールのオリジナル作品。
初の全曲オリジナル作品集となった
『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』は
アビー・ロード・スタジオに
“4トラックのレコーダー(録音機)”が導入されたこともあり、
ボーカルやギターはダブルトラック(曲によってはトリプルトラック)、
ドラムなどにも応用され、音の厚みやふくらみがもたらされ、
ビートルズの初期のサウドが確立。

♪ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!(A Hard Day's Night)
  *アルバムの1曲目は、映画でもオープニングを飾った曲。
  *イギリスでは7曲目のシングルとしてリリース(3週連続の1位)。
  *映画の題名にもなっている邦題は、当時映画配給会社にいて、
   後に映画評論家になった水野晴郎氏が付けたといわれています。
  *ジョンの作品。リードボーカルはジョン&ポール
♪恋する二人(I Should Have Known Better)
  *ジョン作。リードボーカルはジョン。
  *映画では、電車でトランプをするシーンで使われてました。
♪恋におちたら(If I Fell)
  *ジョン作。リードボーカルはジョン。
♪すてきなダンス(I'm Happy Just To Dance With You)
  *ジョンの作品ですが、ジョンは「サビが歌いづらい」という理由で、
   ジョージに歌わせたそうです。
♪アンド・アイ・ラヴ・ハー(And I Love Her)
  *ポール作。リードボーカルはポール。
♪テル・ミー・ホワイ(Tell Me Why)
  *ジョン曰く「映画用に急いで書いた曲」だそうです。
  *リードボーカルはジョン。
♪キャント・バイ・ミー・ラヴ(Can't Buy Me Love)
  *ポール作。ボーカルもポール。
  *映画『ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ!』のサントラ
    最後の曲。
  *前回「ビートルズはシングルをアルバムには収録しない」
   という方針を取っていた、とお伝えしましたがこの曲は例外。
   映画のリチャード・レスター監督が、ジョンが映画用に書いた
   「ぼくが泣く(I'll Cry Instead)」を却下し1964年3月発売の
   6枚目のシングル曲を強引に採用したそうです。
  *ちなみに・・・
   シングル「キャント・バイ・ミー・ラヴ」は、
   イギリスでは予約だけで100万枚、アメリカで210万枚。
   これは史上初の
   「予約だけで100万枚以上のセールスを記録したシングル」
   なんだそうです。
   1964年4月4日付の全米シングルチャートでは、
     1位「キャント・バイ・ミー・ラヴ」
     2位「ツイスト・アンド・シャウト」
     3位「シー・ラヴズ・ユー」
     4位「抱きしめたい」
     5位「プリーズ・プリーズ・ミー」
   という、トップ5独占という前代未聞の記録を作っています。
♪エニイ・タイム・アット・オール(Any Time At All)
  *B面1曲目は、ジョンが作ったロックンロール・ナンバー。
  *サビの ♪Any Time At All♪ を3回繰り返すパートの
   1度目と3度目はジョンですが、2度目はキーが高いこともあって
   ポールが歌ってます。(間奏のピアノはポール)
♪ぼくが泣く(I'll Cry Instead)
  *ジョン作。リードボーカルはジョン。
   本来は映画用に書かれた曲ですが監督に却下されたもの。
♪今日の誓い(Things We Said Today)
  *ポール作。リードボーカルもハーモニーも、もちろんポール。
♪家に帰れば(When I Get Home)
  *ジョン作。ジョン曰く「モータウン風の作品」
♪ユー・キャント・ドゥ・ザット(You Can't Do That)
  *ジョン作。ジョージが12弦ギターを弾いているので
   間奏のリードギターはジョンが担当
♪アイル・ビー・バック(I'll Be Back)
  *ジョン作。ジョンは「悲しき街角」で有名な
    デル・シャノンを意識して作ったとか。

●次回のSYDFはビートルズのアルバム
『ビートルズ・フォー・セール』特集です。お楽しみに!
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4月16日(月)21時以降となります。
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