『裏ミッドナイト・ダイバーシティ―~正気のSaturday Night~』“俺たち!私たち!地上波ギリギリ芸人”チャンス大城で~す。
チャンス大城でございます。
芸歴28年、今までテレビに出た分数は14分30秒くらいです。
今日もバンバン行きましょう!
今日は西成というドヤ街、労働者の街、日雇い労働者がいる街。
東京でいうと山谷、横浜でいうと寿町、大阪では西成。
この日本三大ドヤ街と言われている場所なんですが、今日は私が西成で働いていた時の話を致します。
この間、横浜の寿町で仕事があったんです。
先輩のユンボ安藤さんと歩いていたんですよ。
安藤さんに寿町よりも西成のほうがすごいですよと言っていました。
安藤さんが、寿町も相当すごいけどな~。と言って、2人で左に曲がったら、車が一台丸々燃えていたんですね・・・。
すごいな~とは言ったんですが、こんな話はどうでもよくて・・。
西成に話を戻すと、
西成の映画館でバイトをしていて、売店があって、もぎりをしていたんです。
いきなり入って、防塵ちょっきを着せられるんですよ。
防弾じゃないですよ、防塵です。
ナイフが通らないちょっきです。
スタンガンと警棒を持たされて、どんな映画館かというと、朝までやっているんですよ。
やっぱり労働者の方たちばかり来るんですよ。
家の無い人たちばかりなんです。
冬なんかは凍死するからって言ってくるんです。
そこで、一番ビビったのが、いつも暴力団系の方たちが来るんですよ。
トラサルディの上下を着て、めちゃめちゃ剃りこみを入れて、そっち系のプロの方ですよ。
いつもカウンターに来るんですよ。
それで、いつも原チャリで来るんですが映画を見ないんですよ。
俺は、お前とお話ししているのが好きなんやって言うんですよ。
あ、そうなんですか~って言っていたんです。
ずっと僕としゃべって、帰っていくんですよ。
入場料は払うんですが、映画は見ないんですよ。
ある日、また原チャリで来たんですよ。
ブーンって。
カツカツカツって音がするんですよ・・・。
何の音だろうって思ったら、ピンクのハイヒールを履いているんですよ。
いかついそっち系の人ですよ!
「何で、ピンクのハイヒールなんか履いているんですか?」って聞いたんですよ。
「あぁ、俺こっち系やねん。」って・・。
「明らかにオネエ系や俺は。」って・・。
「え???」
「俺、実は兄ちゃんにホの字やねん。ホレてんねん。」って・・・。
「え???いやいやいや~~~。」
「明日、デートせえへん?通天閣の下に12時に来て。待ってるわ。じゃあな!」って・・・。
カツカツカツって原チャでまた帰って行ったんです。
次の日ね、僕行かなかったんですよ。
冗談で言ったんだろうって思って。
それで、映画館のバイトへ行ったんですよ。
そうしたら、その人がまた原チャリで来たんですよ。
「オイ!こらぁ!!!お前なんで今日デート来なかったんじゃ?うらぎりやがって」って・・・。
「すみません。」って言って、ちょうど新人の子が隣にいて仕事をしていたので、その人がお前俺を見送れって言うので、新人の子に仕事場を任せたんです。
そして、原チャのヘルメット入れの中を見ろって言われて、見たらピストルが入ってたんです。
うわあぁぁ・・・・・まじか・・・・って思ったんです。
そのピストルをおっちゃんが、Tシャツの中に入れたんですよ。
いつでも僕に向けて打つ準備をするんですよ。
僕に銃を向けているんですよ、Tシャツの中から。
僕、手を上げたんですよ。
そうしたら、おっちゃんが新人の子に「おにいちゃん、このおにいちゃんちょっと借りていくわ。」って言ったんです。
両腕上げているから、新人の子にはバイバイしているようにしか見えないんですよ。
そうして、そのまま近所の公園に連れていかれたんです。
「入れ!」ってドアをバーン開けられて、和式便所の所で、バーンってドアを閉められて、
「おい!上半身脱げ!」って言われました。
脱がされて、「下も脱げ!」って言われて・・。
おちんちんだけになって、これはもう完全にいれられるなぁ~思って・・・。
キツイな~思って・・・・。
そうしたら、僕のおちんちんを舐めてくるんですよ。
ベロベロベロって。
舐めながら、僕に拳銃を向けてくるんですよ。
「おいこらぁ!お前なんで立たんのや!」
いやぁ~立つわけないですよね・・・おっさんやわ、そっち系の人やわ・・・拳銃向けられてるわ・・・。
立つ要素が全くないんですよ。
やばい、俺完全に入れられる。(泣)
やばい、やばい、って思っていたら・・・。
おっちゃんが、ドアに向いて背中を向けて、拳銃を向けて、
「おい!こらぁ!はよ、入れろ!!」って。
「ねこやったんかぁ~!」言うてん。
いやぁ~びっくりしましたわ~。
もう殺される思って、いつも職場でスタンガンを持っていたので、そのスタンガンをおっちゃんの足にパーンって打ったら、おっちゃん痺れながら倒れていきました。
あれは、びっくりしましたね~。
その後、その映画館の社長さんに1週間来るなって言われたんですよ。
お給料はある程度あげるから、保証するから、休んでおけって言われました。
仕返しされたら怖いやろ!やばいやろ!って。
でも、それ以来暴力団の方映画館には来なくなったんですよ。
本当に次会ったら殺されるんじゃないかなって思いました。
そのまま何もなく、今も元気で新しい男を見つけて幸せだったらいいなって思います。
あ、あと一個だけ。
その映画館で働いていた清水君っていう子と一緒に働いていたんですけどね。
朝五時に「皆、行ってらっしゃい!」言うて、映画館閉めて。
いつも事務所で缶ビール買ってそれ飲んで(23歳の時です。)、帰ろうかいって言って、映画館カギを閉めて帰るんですよ。
映画館出て左の所に看板があるんですよ。
いつもその看板の横におばちゃんが立っているんですよ。
ず~っと。
ひたすら立っているんですよ。
その看板に矢印が書いてあってペンキの文字で「この人に声をかけないでください。」って書いてあるんです。
清水君と話して、いんじゃん(じゃんけん)で負けた方が声をかけようってなって、いつもいつか声をかけたいと思っていたんです。
それで、僕が負けたんですよ~。あちゃ~って。
そして、清水君が電信柱に隠れて見ているんですよ。
「行って来いよ!話しかけろって!」って言うんです。
話しかけないでくださいって言われてるのに、話しかけるってなんか怖いでしょう。
それで、「すみません、お母さん。」って声かけたんです。
「お元気ですか?」って言ったら、
「ああああ~お兄ちゃん、そこにある大正堂いうせんべい屋があるねんけどな、三代目でな、私90でね醤油せんべいがすきやねん。」って言うんです。
普通に話しているんですよ。
あ~なんだ普通にしゃべるやんって思って、
「あの~塩せんべいな、ちょっと120円でな、さくさくさく食べたらなもう手に塩が付くんやな、で、ぺろぺろ舐めるのが好きなんや・・・・・
だぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!
って僕思いきり頭を殴られたんですよ。
いたああぁぁぁあぁ~~~~~!!!
指輪とかしているから痛いんですよ。
そうしたら、このおばさん会話の途中で人を殴るらしいんですよ。
だから話しかけないでくださいって書いてあるんですよ。
そうしたら、うどん屋のおっさんが走ってきてね、
「おい!兄ちゃん!話しかけるなって書いてあるやろ!おめえは!」って、
「このおばはん、会話の途中でボコ殴りよるんねん!!しかも指輪しているから血が出て来るんねん!」
「いたぁぁぁぁあい。」(泣)
「おまえ、はよ帰れ!」って言われました。
本当にびっくりしました。
ま、今日は死にかけた話や看板の話などいろいろ話させてもらいました。
『裏ミッドナイト・ダイバーシティ―~正気のSaturday Night~』“三週目、チャンス大城でした。
ありがとうございました!