警戒強まる北朝鮮情勢、“4・25”の次なる“危険日”は?

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 4月26日(水)放送の「WAKE UP NEWS」コーナーでは、緊張状態が続く北朝鮮情勢について軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんに話を伺いました。

北朝鮮が人民軍創建85周年を迎えた4月25日(火)、核実験や長距離弾道ミサイルの発射など何らかの挑発行動に出るのでは……と世界中が注視していましたが、韓国メディアでは北朝鮮は金正恩朝鮮労働党委員長立ち会いの下、大規模な砲撃訓練を行ったと報じています。

今回北朝鮮が砲撃訓練を行った狙いについて、黒井さんは「国連安保理決議で違反とされている核実験や弾道ミサイルの発射をやってしまうとアメリカが反応する。砲撃訓練であれば違反ではないのでアメリカは文句を言わないだろうと踏んだのでは」と話します。

北朝鮮はアメリカ本土に届くミサイルをまだ持っていないと推測されていますが、もし攻撃に踏み出すとすれば、アメリカと協調する韓国や日本の米軍の施設が狙われる可能性も囁かれています。

しかしながら、「まだそうした武力衝突が起きるところまでの状況にはきていない」と黒井さんは見解を示しつつ「北朝鮮としてはアメリカとの戦争を避けながら、アメリカ本土に届く核ミサイルの開発を粛々と進めたいところでしょう」とその先の可能性を示唆しました。

北朝鮮にとって4月25日(火)はひとつの節目と見られていましたが、次なる節目は28日(金)だと黒井さんは予測。この日、国連安保理では北朝鮮の核問題を話し合う閣僚級の会合が開かれるため、今何か問題を起こしてしまうと、国際世論の風向きが一気に非難一色に傾いてしまう。そのため行動には移しづらいのではと黒井さんは解説。

この会合が終わるのを待ち、また核実験をするようなことがあれば「また大きな問題に発展する可能性も……」と、予断を許さない状況はまだまだ続きそうだと話していました。

ここのところ、番組で北朝鮮情勢について取り上げることが増えたこともあり、中西は「危険を煽るような報道や過剰な報道はよくないと思いますけど、何かあったときのために“備えあれば患いなし”ではないですが、準備をしておく必要がある。情報としてさまざまなことを知っておくのは重要だと思う」と、この問題に注目していました。