米軍の北朝鮮攻撃、日本が最も危険に晒されるのは……

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 4月13日(木)放送の「WAKE UP NEWS」のコーナーでは軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんに、アメリカの攻撃は果たして行われるのか、緊迫する北朝鮮問題について話を伺いました。

ここ数日で状況が確実に深刻化している北朝鮮問題。アメリカによる北朝鮮への攻撃も現実味を帯びてきましたが、黒井さんは、今すぐにアメリカが北朝鮮を攻撃することはないと推察。まずアメリカは中国を巻き込んで交渉し、軍事力を見せつけることで圧力を高めるだろうと見ています。

北朝鮮がその圧力に屈さない場合はどうなるのか。
黒井さんは「北朝鮮がこのまま核ミサイル、ICBM(大陸間弾道ミサイル)などアメリカに届くようなものを作る段階になれば、おそらくアメリカは空母部隊を派遣し、韓国にも大部隊を投入して、イラク戦争や湾岸戦争のときのような大きな軍事的展開をし最後通牒を突きつける、というようなことに発展する可能性はあります」と予想。
そして、実際に攻撃するとなった場合には、まずはレーダーや空軍基地を破壊し制空権を握り、なおかつ長距離砲を潰す。さらには「核ミサイルもあるかもしれませんから、特殊部隊を投入して核ミサイルを探し壊すことを早急にやることになりますね」と黒井さん。

そんなもしもの際に気になるのは日本の関わり方ですが、黒井さんは「日本で軍事的にできることはあまりない」と前置きしつつ、まずは後方支援を行う必要があると言います。
そして、最も気にしなければならないのは北朝鮮の最後の瞬間。黒井さん曰く、あらゆる面を鑑みても北朝鮮がアメリカに勝つことはない、となると最後に自暴自棄になって核ミサイルを打ってくる可能性も……。
しかも、ミサイルがアメリカに届かないのであれば、日本に向けて打ってくる可能性も十分に考えられ、「金正恩体制の最後の瞬間は日本にとって一番危険な状況になると思いますね」と注意を促していました。

この状況を緩和させる方法はないのか、最後に中西が黒井さんに尋ねてみると「アメリカ側がやれることはあまりないので、北朝鮮が諦めない限りは将来的に厳しい局面が出てきます。日本は中国を仲介するしか方法はないんですが、もっといろいろな働きかけをすることが必要になってきますね」と話していました。