東京都議選まで3ヵ月、豊洲移転問題の行方は?

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。 4月5日(水)放送の「SUZUKI BREAKFAST NEWS」のコーナーでは7月に迫った東京都議会議員選挙について、慶応大学大学院教授の岸博幸さんに伺いました。

開催まで3ヵ月を切った東京都議選。先日は民進党の支持組織の連合東京が、小池知事率いる地域政党・都民ファーストの会と政策合意し、公認候補者の一部支援の方針を決定したことが話題に。また、公明党も都民ファーストの会との選挙協力を決定し、小池連合で議席の過半数獲得を狙う形となっています。

そんな小池知事ですが、岸さんは「豊洲市場の問題で(移転か存続か)なかなか決断しない姿勢もあり、今後3ヵ月でおそらく支持率は下がっていくはずです」と予想。

さらに、気になる移転の決断の時期について「都議選が終わってから、多数派を確保(して決断)するかもしれません。個人的には都民ファーストの会で豊洲への移転をどうするかを都議選の争点に掲げるのではと思います」と私見を述べました。

また、岸さんからは「豊洲移転問題を都議選の争点にする政党はダメだと思っています」という厳しい意見も。

「築地か豊洲かは、安全と安心の問題。安全は専門家が専門家の視点でチェックすればいい。安心の部分はどうするか、政治家が政治決断をするべき。移転の問題まで都民に聞いているようではあらゆる問題を都民に聞かなければいけなくなり、都議なんて要らなくなります。移転の問題を争点に掲げている政党は、自分で決断できない集団なんです」と話していました。

また、岸さんは都議選の国政への影響を指摘します。

「小池知事は東京レベルでは自民党と対立していますが、安倍政権とは政策面でも擦り寄っています。今回の都議選で勝てば多数派を占め、国政レベルでも自民党と組むことはありえません。今回の選挙の結果はすごく国政に影響します」と話す岸さん。

また、公明党の動きについて「公明党は国政レベルでは自民党と組んでいます。都議選では都民ファーストの会と組むんですが、おそらく小池さんの支持率が下がっていく中でどう動くのか。影響が大きい都議選だからこそ、どういう政策を掲げるのかを見て支持する政党を考えるべき」と話していました。