巨大な米原子力空母が朝鮮半島へ。その狙いは?

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。4月10日(月)放送の「WAKE UP NEWS」のコーナーではジャーナリストの仲野博文さんが登場、米原子力空母カール・ビンソンが朝鮮半島近海を目指し出港したことについて話を伺いました。

4月9日、シンガポールに寄港していたカール・ビンソンが朝鮮半島近海を目指し出港しました。そもそもカール・ビンソンはどんな空母なのでしょうか。

仲野さんは「ひと言で言えばものすごく大きな空母です。戦闘機やヘリコプターを最大約90機、乗組員約6000人を搭載・収容可能なんです。その規模は大きく、ひとつの空軍基地が朝鮮半島の近くに突然現れるようなものです。これだけの戦闘機の数なので、何か緊急に作戦行動をする必要があればものすごく大きな効力があると言われています」と解説します。

そんなカール・ビンソンですが、今回の動きに対し、アメリカ国内メディアはどう受け取っているのでしょうか。

「今のところ、北朝鮮への威嚇だとする見方が強いようです。ただひとつ気になったことがあり、アメリカの(レックス・)ティラーソン国務長官が日曜日に出演した報道番組のなかで、この間のシリアへのミサイル攻撃は“北朝鮮への警告の意味もあった”と明言しました。トランプ政権からは、オバマ前大統領の北朝鮮政策は失敗だったという声も多数上がっていたんですが、逆にトランプ政権が北朝鮮に対し軍事力以外のオプションを示すことができない場合、朝鮮半島と東アジア情勢が少しキナ臭くなってくるかもしれません」とのこと。

さらに仲野さんは、空母の北朝鮮へのけん制効果について「北朝鮮は今月末にかけて、いろいろな記念日が控えています。それに合わせてまたミサイル実験が行われるのではないかと言われています。空母を展開するだけでどれくらいのけん制になるのかは微妙なところです」と話していました。