蒲田健の放送後記

番組MCの蒲田健による放送後記 今回は医師、作家の鎌田實さん

いい言葉は、いい人生を生み出し、いい人生は、いい言葉を生み出す。

鎌田實さんの最新刊「遊行を生きる~悩み、迷う自分を劇的に変える124の言葉」

遊行。元はインドの教え。人生の最終盤、悩み、迷いから離れ静かに
死を受け入れる準備をする時期が遊行期、というのが原義。
70才を目前にした医師はこれに異を唱える。
年齢的には人生の終盤かもしれない。しかしまだまだ悩み、迷う。
ならばと「遊び、行く」とこれを読み替えるのがカマタ流。
もっとフラフラしたっていいじゃないか。ありのままでいいじゃないか。
悩みや迷いを許さないガチガチな感じではなく、もっとゆるゆると。
そうすることで何気ない毎日が特別になる、生きるのが楽になる。

宗教、文学、歌、映画・・・古来より人類は様々な表現方法でこのことを
模索してきている。それを支える言葉を、様々な人々が様々な形で残している。

カマタ流「遊行」は高齢者限定ではない。
老いも若きも等しく持ちうるマインドである。自らの軸となる言葉を得られれば
遊行は自らのものとなりうる。

“若くても 若くなくても どちらでも
        ありのまま それこそが遊行“

P.S.番組最多出演記録保持者の鎌田さん。
お話させて頂く度に様々な触発を受けます。
脳の底に眠っていた記憶が想起されたり、自分でも思いもよらない着想をしたり。
予定調和でないところに流れ着くスリリングなライブ感が今回もありました。
この揺らぎも「遊行」ということになるのかな~。