オランダで極右政党が躍進中、リベラルな国で今何が!?

中西哲生と高橋万里恵がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「クロノス」。2月27日(月)放送の「SUZUKI BREAKFAST NEWS」のコーナーでは、ジャーナリストの仲野博文さんに3月15日に行われるオランダ総選挙の最新状況について話を伺いました。

4月にフランス大統領選挙、そして9月にはドイツで総選挙が行われるなど、今年はヨーロッパの動きが慌ただしくなりますが、その口火をきるのが3月15日のオランダ総選挙。仲野さんの話によると、現在オランダでは反移民、反EU(EUからの離脱)を掲げる極右政党・自由党が躍進し、第一党になる可能性が高いとか。
そもそもオランダは公務員がストライキを起こせたり、大麻が合法であったり、世界で初めて同性婚が認められたりと非常にリベラル(自由)な国ですが、現在はその考えがねじれを見せているそうです。
その一端となったのが対イスラム教問題。極右政党の人間がイスラム教徒が顔を覆うヴェールが自由に反するのではないかと主張をし始めると、それに賛同するオランダ人有権者が増加。その背景には自分と違う生活様式の方に対し、口には出さないが少なからずフラストレーションがあったのではと仲野さん。

ちなみに、先ごろ自由党のビルダース党首がオランダ国内で最初の街頭演説を行った際、思ったよりも多くの人が集まり、大きな盛り上がりを見せていたそうです。
その話をドイツの新聞社の知人から聞いた仲野さんは、昨年のアメリカの大統領選のことを彷彿させると言います。なんでも、米大統領選の前にもアメリカ人記者から同じような話を聞いていたとか。

では、仮に自由党が第一党になってしまったらどうなるのか。非常に気になるところですが、仲野さん曰く「第一党になっても連立は避けられない見通し」とのこと。そして、その場合自由党はその主張を弱めざるを得ないと言われています。
しかし、自由党が第一党になることで他のヨーロッパの国々に影響を与えることが予想され、「(オランダ総選挙の)直後にフランス、さらに数カ月後にドイツですけど、右傾化のドミノ現象が少し気になるところです」と仲野さんは話していました。
果たして、3月15日のオランダ総選挙の結果やいかに。