JAPAN HERITAGE ~ラジオ 日本遺産~ 三徳山

放送後記


今回は”六根清浄と六感治癒の地 ~日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉~”と題された鳥取県の日本遺産の中から:三徳山をご紹介しました。

鳥取県のほぼ中央、東伯郡三朝町にそびえる三徳山。
険しい岩山を登り、荘厳な寺院に祈りをささげることにより、
「眼・耳・鼻・舌・身・意」の六根を清らかに浄化させるという
「六根清浄」の聖地として、古くから多くの人々の信仰を集めてきました。

三徳山の開山は、およそ1300年前。
修験道の開祖・役行者が落とした3枚の蓮の花びらのうちの
1枚が三徳山に舞い降りたという「蓮の花びら伝説」が、
この地に修験道の行場が開かれたきっかけと言われています。


信仰の象徴とされるのが、山の中腹の断崖絶壁に建つ国宝
「三佛寺投入堂」。
”日本一危ない国宝鑑賞”と呼ばれ、国内外から数多くの参拝登山客が訪れます。


木の根を頼りに登るかずら坂、切り立った岩肌・・・
本格的な登山道のような修験道は、危険と隣り合わせ。



この道を経ることで、六根の全てを研ぎ澄まし、自然界との一体感を強く感じることができるのです。

「投入堂」が建立されたのは、11~12世紀頃の平安時代後期。約1000年もの間、風雪に耐えてきました。
この険しい断崖絶壁に、どうやって建てたのか?
具体的な建立方法は、今もなお謎に包まれています。

昨年10月に発生した鳥取県中部地震で投入堂には被害はありませんでしたが、事故防止のため、現在は入山禁止になっています。参拝再開が待ち遠しいですね。

ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。