JAPAN HERITAGE ~ラジオ 日本遺産~ 鎌倉三大洋館

放送後記

今月のテーマは”いざ鎌倉~歴史と文化が描くモザイク画のまち”
今回ご紹介したのは、鎌倉三大洋館でした。

その昔から、参拝客で大いに賑わった鎌倉。
明治以降は、東に三浦半島、南に伊豆大島、西に江の島、彼方に富士山を望む風光明媚(ふうこうめいび)な保養地して注目が集まりました。

東海道線、横須賀線が開通した明治中期からは、財界人や華族など上流階級のリゾート地としても発展。
和と洋の建築法を取り入れた「別荘」が幾つも建てられました。

そして、数々の別荘の中でも、特にお勧めしたいのが「鎌倉三大洋館」。
古都鎌倉のイメージとは一味違う風情ある三大洋館の魅力をご紹介しましょう。

一つ目は、近衛文麿を始めとした歴代首相の別荘としても使われた「古我邸(こがてい)」。



今まで一般には非公開だったこの別荘は、
2015年なんとフレンチレストランとしてオープンしました。
広大な1500坪もの敷地を貸切にできるウェディングプランもあります。鎌倉駅から徒歩五分とは思えない、森に抱かれた瀟洒(しょうしゃ)な洋館です。

二つ目は、加賀百万石で知られる前田家の鎌倉別邸「鎌倉文学館」。



佐藤栄作元首相も別荘として利用した建物ですが、現在は、三島由紀夫など鎌倉ゆかりの文学者の資料を展示しています。
外観は、洋風と和風が混在する独特なデザイン。
洋館の前に広がる庭園も人気で、毎年春と秋のバラの季節は大勢の観光客が訪れます。

最後にご紹介するのは、華頂博信候爵邸として
建てられた「旧華頂宮邸」。


竹林で有名な報国寺の近くにあります。
報国寺で抹茶と竹林を楽しんだ後、足を延ばしてみてはいかがでしょう。
 
ぜひ、あなたも日本遺産へ。新たな日本の魅力を再発見してくださいね。