2016年9月17日

西村由紀江のSmile wind



熊本県の南阿蘇にある葉祥明阿蘇高原絵本美術館。

葉祥明さんは熊本県出身の絵本作家で、星空や野原、青い空の中などシンプルな世界の中に、小さな家やキャラクターが登場する作品を多く描いています。

遠くに阿蘇山が見える熊本市で育った葉さんとって、
絵の原点となっているのは「阿蘇の広々とした世界」なんだそうです。

阿蘇は、世界最大級の規模を誇るカルデラと、
雄大な外輪山を持つ阿蘇山を中心に広がるパノラマの大地。

葉さんは、そんな雄大な自然を誇る阿蘇山を眺めながら、
少年時代をそごしたそうです。

その南阿蘇に、2002年8月8日、葉祥明阿蘇高原絵本美術館がオープン。

葉さんの思い出の場所、南阿蘇にオープンした美術館は、縁があり、2002年のオープン当時からほぼ毎年、南阿蘇でピアノを弾かせてもらっているんです。

2006年からは「南阿蘇えほんのくに」というイベントにも参加。

昨年10月にも南阿蘇のホテルで行われた
「えほんの国」のイベントライブに出演させてもらうなど、
熊本に行くことを毎回、楽しみにしていたんです。

でも今年は、状況が違いました。
4月14日以降、熊本と大分で相次いで発生した熊本地震で、
阿蘇エリアと熊本市内を結ぶ国道57号線に架かる阿蘇大橋が崩落。

南阿蘇エリアは一時、孤立状態になってしまいました。

実は、5月頃に「ピアノを弾きに来てほしい」と
連絡をもらっていたんですが先延ばしに、、、

すぐにでも行きたかったんですが、そのあとも余震や水害が重なり、ピアノを弾く環境がなかなか整わないまま、日にちが過ぎていきました。

いつもは阿蘇くまもと空港から阿蘇大橋を渡って
美術館に行っていたのですが、今回は、山道を迂回して美術館へ。 
道路は、かなり混雑していました。

葉祥明さんと知り合ったのは、2000年頃に、
神奈川県の北鎌倉にある葉祥明美術館を訪ねたことがキッカケ。

それ以来、葉祥明さん、葉さんの弟で童話作家の葉山祥鼎(はやま しょうてい)さんと親しくさせてもらうようになりました。

そんな縁で、今年も葉祥明阿蘇高原絵本美術館に行って、ピアノを弾いてきたんです。

長引いていた断水が8月6日に仮復旧しますが、
水道やガスなど、ライフラインが整わないまま、8月8日に再開。
今回の熊本地震では、美術館の敷地にも地割れが走りましたが、
建物や展示していた絵本や原画は無事だったそうです。

葉山さんが印象的なことを言っていました。
「辛いことは語りきれないほどあるけど、
ぼくたちが前を向いてがんばらんと、いかんのですよ」

葉祥明阿蘇高原絵本美術館には8月になると“ブルービー”という
幸せを呼ぶ青いハチがやってくるそうです。

そのブルービーをモチーフにした熊本地震復興支援ブルービーTシャツを作ってオフィシャルサイトで販売しています。
胸元には「KUMAMOTO NEVER GIVE UP」の文字。

今回の熊本地震で甚大な被害を受けましたが、
東日本大震災によって国や自治体、
自衛隊の震災に対する構えができていたことで、
ずいぶん助かったとも葉山さんは言っていました。

日本は災害の多い国ですが、たくさんの知恵や優しさで乗り越えていくことも大切なんだと
阿蘇の雄大な自然を感じながら思いました。

http://www.yohshomei.com/


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