労働センセーション/続編

後悔してる。
あのとき どうして右手の未来図の選択肢に踏み出さなかったのか。
思いもしない職業に就き
見たこともない形の服を着て。
と、想像したときに浮かぶ自分の姿はいつも
ピンヒールを履いて大通りをまたぐ歩道橋を歩いてる。
家族とか、ぬくもりとかとは無縁の世界。

私が あなたなら。
あなたが 私なら。
そういった類いの質問は大体が何の参考にもならず
人を失望させる。
なんだ、こいつ、 たいしたこと言わねえなぁ。
また、問いに答えた者も
つまらないことしか言えなかったな。。。
自分に失望する。
どれほど粋な言葉を生み出して、
あなたに届くよう おまじないをかけてポストに入れても、
お前はいつも期待はずれで、不在通知だけがたまってゆく。
どんどん。
きりきり舞う。
人生の一瞬がキラめくスパイスになるか、ならないか、感じる能力に気付けるか、見逃すのか。

◇◆
はじめての仕事は中学生のとき 新聞配達のバイト。
初給料を母親にプレゼントしたら
そのお金でパチンコに行き増えたお金で男に会いに行く。
そんな環境だったもんだから
仕事したらお金がもらえる仕組みを知ってからは とにかく働いた。
朝昼晩と働いて、眠る時間がなくても働けることが嬉しかった。
きつくても、働いて人と接して感じるいらだちや思いやる気持ちから得るものは単調な日々を抑揚させるスパイスで、財産になった。
形はかわれど、今でも。

十代の時に 会いたい人に手紙を書きました。
ほとんどの方々が返信をくれて、会ってお話ししたり。
その時にいただいたアドバイスの数々を実行しました。
実行できてないことは
お金を貯めて世界中を旅すること。
飛行機は こわくて乗れない。。。
だっさ。じぶん。

目的地とは逆の電車に乗る
目的地のふたつ前の駅で降りる。
待ちに待ったライブの直前でチケットを自分でもぎる。
会場から真逆の方向へ歩いて街にうもれる。
おなじ時間 おなじ夜
私は聴かなかったあの歌から何を感じるんだろう。
そんなことばっかしてる人生。
かなりたのしいです。


今 猪苗代湖にいます。
あー。
秋風が せつねぇ。




ハナビラコ

福島県 / 女性 2017/10/8 12:07